[2BRO.] あなたと過ごした記憶

#2 ページ3

リビングに兄者達と対面するように私と弟者が座る。
この時を覚悟していたと言えど、いざとなればやっぱり怖いものはある。
密かに震えが止まらない。


兄｢俺、ユリアと真剣に付き合いたい｣
『うん分かってるよ』
ユリア｢あの、本当にごめんなさい｣
弟｢あのな!謝るくらいなら…!｣
『弟者、落ち着いて。兄者、私は何も言わないから2人で出ていって…早く!』
兄｢っ…あぁ｣


絶対泣いてやるもんかと決めていたがこれ以上2人を見ていれば泣いてしまいそうだ。
私は涙をこらえつつ下を向き唇を噛み締める。
兄者は私の言葉に驚いた顔をしていたがすぐに諦めたようにユリアを引っ張り家を出ていく。

2人が出ていった扉の音が聞こえれば溢れ出る涙と嗚咽。
弟者は最初こそオロオロしていたが、遠慮気味に抱きしめてくれる。
私は弟者の優しさに甘え腕の中で涙を出し切る勢いで泣いた。


弟｢…おついちさん呼ぼうか｣
『うん』
弟｢A、俺もおついちさんもいるから｣
『うん…』
弟｢もう泣かないでくれよ…｣
『ごめんね、弟者』


泣き止み弟者の隣で落ち着けば、背中を撫でてくれる。
とりあえず、おついちさんも呼びこれからの事について話し合うことにした。

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