灰原ユウヤの弟…ではなく、妹は女好き系美少女なんです。[part3]【ダンボール戦機WARS】

《95》 ページ2

____呼吸ができない程、苦しい。
彼を追いかけても、追いつけなかった。
いや、これは呼吸が乱れてるだけじゃない筈だ。

ヒカル君は……私の事が嫌いなんだ……！

本当だとはまだ決まったわけじゃないが、胸が締め付けられた。
自分の部屋に戻り、考えを打ち消す。

今は……気持ちを落ち着かせよう。

ドクンと波打つ心臓の音を聞きながら目を瞑る。

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情報が漏れ出したら私もジン兄さんも退学、退職どころでは済まされない。神威島から追放、なんて事もあり得るだろう。アラタ君の事だ。広まるのは時間の問題。そうなれば、おしまいなのだ。

私が……もっとちゃんとしてれば……

ひょっとしたら、ジン兄さんは場をわきまえてくれてたのかな？

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ｺﾝｺﾝ……

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不意に扉の叩く音が聞こえた。「どうぞ。」と言うと、キヨカが入ってきた。

キヨカ「A、声に出てたところ、聞いてしまって悪いけど……大丈夫よ。アラタは口が固い方だから。」

A「そんな風には……見えないけれど？」

キヨカ「まだ内面はね、分からないものよ。付き合いが長くなれば徐々に見せてくれるわ。」

A「それって、キヨカだけじゃないの？」

キヨカ「あり得ないわね。Aを信頼してる人は多いだろうし。」

私を……信頼……!?

キヨカ「私も信頼してる一人よ。」

A「キ、キヨカはそうかもしれないけれど……！」

会話に熱が帯びてくる。

キヨカ「……最後に言わせて。Aにチャンスはやってくるわ……ヒカルに不運がふりかかる。その時に……貴方がどう動くかで、決まるわ。」

彼女は微笑を浮かべて、出ていった。

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____ヒカル君に、不運……!?

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