灰原ユウヤの弟…ではなく、妹は女好き系美少女なんです。[part2]【ダンボール戦機WARS】

《73》 ページ27

ユノ「ねえ、いつするの？」
愉快そうに口元を歪める彼女に私は「いつかね。」と溜め息をつきながらさらっと言った。
ユノ「つまらないわよ、それじゃ。いっその事……今日にしちゃう？」
キヨカ「ヒカルの機嫌が悪いからそれはきついわ。」
ユノ「何で？」
キヨカ「私のせいで……Aと不仲にさせてしまったの。」
彼女が俯く。

実際、私が悪いのだけどね。

私はヒカル君をぼーっと眺める事にした。また寝入ってる彼に昨日の夜は何をしていたのか聞きたいぐらいだ。
不意にヒカル君ではない、別の男子の声が聞こえてきて反射的に入り口の方に目を向けた。

____タケルだ。

彼はこちらに気付くと第4小隊の席まで駆け寄ってきた。
タケル「A、昨日はごめん。僕……どうにかしていたみたいだ。頭も痛いし。」
A「大丈夫よ。……タケルこそ、大丈夫なの？休んだら？」
タケル「ウォータイムがあるから休めないよ。そんなにたいした事じゃないし。」
私を安心させる為か、彼はかすかに笑みを浮かべてみせた。
A「ねえ、私が代わりにハーネスの第1小隊の代理メカニックとしてウォータイムに参加できないかな？」
タケル「君はジェノックの第6小隊隊長だろ？独立してるんだからきっと無理だと思う。あくまで僕達は代理戦争をやらされてるだけだ。だから、僕は大丈夫……その前にAの事が心配なんだ。」
不安を隠さない表情に変わる彼の顔を見つめて、「分かった。」と返しておく。

逆に私の事が心配なんて……タケルは何をそんなに暗くなってるんだろ。

タケル「君はジェノックの中でも大切な存在にいる。あまり不仲な状態をつくらない方がいい。ジェノック内でも分裂してしまうよ。」
A「えっ……よ、よく分からないんだけど……？」
タケル「だから、昨日の出来事でも分かっただろ？君を狙ってる連中がまだいるんだ。」
A「で？」
タケル「その連中は不仲になった途端につけ込む……つまり、朝会でその一味がやって来るって思うんだ。」
A「もしかして、セレディ……先生!?」

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あの先生____私の前にしか姿を現さなかったのか！

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