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二人だけになった瓦礫だらけの赤く染まってる広間。
「じゃあ、こんな場所棄てて僕達も移動しよっか。さっきの薬はダメになったけどまぁ良いや。また作り直してあげる」
さっきからコロコロとまるで表情の見本表でも目指しているのか、一言一言違う表情で話してくる。
でもそんな事気にしない様に初めてグリエーフにむかって鼻で笑う。
『ええ、そうですね。これで…思う存分お前に反抗出来る』
睨みつけ吐き捨てる様にしながら言う。
急に口調が変わり態度も急変した事に驚いたのかグリエーフの表情がピタリと止まった。
「何言ってるんだい？君、さっきの奴を逃す代わりに言う通りにするって」
『言ったっけそんな事。つうか俺はお前の愛玩鳥でも人形でもねぇんだよ、こっちがどれだけ苦しんだか分かってんのか？』
足は動かない、武器も無い、勝ち目なんてある訳無い状態だけど、年々積もっていった思いを全て吐き出す勢いで口を動かす。
するとどうだろう、アイツは両手で頭を抱えて狂ったように何かを言い出した。そして怒鳴りながら銃口をこっちに向ける。
「違う！A君は僕のソーカルなんだ！それに、そんな風には喋らない！」
『随分と脳内修正が激しいみたいだな。それとも怪我をして可笑しくなったのか？
嗚呼、失礼両方ともだったな』
煽る様にそう言うとアイツは「黙れ！」と叫ぶと引き金に指をかける。
でもそれは僕の思惑通りの事。僕が今出来るのは二つ。
一つは、グルッペン達に迷惑がかからない様僕がﾀﾋんで終止符を打つ事。そしてもう一つは…
グリエーフの上を見上げ事が順調に運んでいるのを確認し頭の中で笑う。
「そうだ…きっとここに居るのは偽者なんだ。だったら早く殺して本物のA君を探さなきゃ」
何処にも焦点が合わない目で引き金に掛けている指に力を加えてえていく。
探さなきゃ？そんな事はさせないよ。お前は僕と一緒にここでﾀﾋぬんだから。
ごめんねグルッペン、みんな。最後までワガママで自分勝手な兄で。さようなら。
『殺したいならさっさとすれば良いじゃねえか』
自分の心臓を指差し、笑いながら言うとグリエーフは言葉にならない叫び声をあげる。
そして銃声がなったかと思うと突然目の前に黒い塊が赤い飛沫と共に現れて再び銃声が鳴る。
『な、んで、ここにグルッ
そこまで言うとグリエーフの上に吊ってあったシャンデリアが耳を壊す程の音を出し落ちてきた所で意識が途絶えた。
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raaami - これ本当に神作でした。爆笑したり涙目になりながら見てましたｗ (2021年11月18日 21時) (
レス) @page21 id: 0c25e5a716 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 面白い！！！！！好きです！完結スッキリしたw (2020年3月24日 15時) (レス) id: df7125e07b (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - でぃちゃさん» 気付くのが遅くなってすみません。でぃちゃさんの言う通り「時より」ではなくて「時折」でした！教えて頂きありがとうございます！ (2020年3月16日 19時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
でぃちゃ(プロフ) - 作者様の書く物語に一喜一憂しつついつもとても楽しく読ませていただいています。ところで、もし間違いなら私の浅学を笑って頂ければと思うのですが時たま「ときより」という表現を見かけるのですが「ときおり(時折)」の間違いかと。これからも更新楽しみにしています (2020年3月13日 19時) (レス) id: 0e9c842430 (このIDを非表示/違反報告)
すこ - 面白い物語をありがとうございました (2020年2月16日 3時) (レス) id: 73c5ecbfda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月歩 | 作成日時：2020年1月30日 22時
