検索窓
今日:35 hit、昨日:72 hit、合計:444,875 hit

39話 ページ41

暗い部屋の中央に椅子に座らされた女性が力なく下を向いていて、周りには数人の男達が立っていた。
『神御蔵一號、お前が一人で此処に来い。さもなければこの女の命はない』
一度言葉を切り男が女性の髪を掴んで顔を上げた。そこには痣と血にまみれた横川さんの姿があった。
『もう一度言う。神御蔵一號、お前が一人で此処に来い』

本部で神御蔵に届いた動画を見終わると中丸隊長が口を開いた。
中丸「相手の要求に心当たりは?」
香椎「ありません」
一號「自分もです」
官僚「だったら何故君が名指しで呼び出されるんだね」
香椎「あくまで可能性ですが、本来素性を隠すべき特殊部隊の神御蔵がメディアに顔を晒したからじゃないかと」
香椎隊長の言葉に官僚達は何も言えなくなった。
香椎「兎に角、横川警視達の救出が第一です。マル被の足取りを追うためにもNシステムの使用の許可をお願いします」
香椎隊長の言葉に自分達の面子の事しか頭にない奴が声を荒げる。
警長「いかん!Nを使えば全ての管区に情報が行き渡ることになる」
香椎「警備課長、しかし」
警長「指揮は私が取ると言った筈だ!地取りにはNPSが当たれ。SATは以後別命があるまで待機!」
中丸「その命令に従うことは出来ません」
警長「何?!今なんと言った!」
中丸「これ以上後手に回れば事態を悪化させるだけです。仲間の命が掛かっている今、SAT隊長としてここで指を加えて待つ事など出来ないと申し上げている」
中丸隊長の態度に怒りを顕にする警備課長を天城審議官が制しNシステムの使用許可がおりた。
香椎「直ちに捜査に入ります」
香椎隊長の言葉に現場が動き出した。
中丸「全員待機室に集合」
SAT「はい」
隊長の命令に返事をし、部屋を出ていく。何も出来ない自分への怒りに拳を強く握っていると後ろから肩を叩かれる。
嵐「蘇我、少し落ち着け」
蘇我「・・・解ってます」
だが、こうしている間にAに万が一の事が起きているかもしれないと思うと、じっとなどしていられなかった。さっきの動画にAが映っていなかった事で不安だけが膨らむばかりだった。
蘇我「(A、無事でいてくれ)」
今はただ願うことしか出来なかった。

40話→←38話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (71 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
325人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

マナ - 雪華さん» こんにちは…聞いてもいいですか? (2021年7月17日 10時) (レス) id: 961826b387 (このIDを非表示/違反報告)
雪華(プロフ) - M・Sさん» ありがとうございます!こんな作品を面白いと言ってくださって!頑張って更新していきます!! (2014年6月8日 18時) (レス) id: 017fc2355a (このIDを非表示/違反報告)
M・S(プロフ) - すごく面白くて、一気に読んでしまいました!続きがきになります!続編頑張って下さい、応援してます! (2014年6月8日 17時) (レス) id: f9726902e1 (このIDを非表示/違反報告)
愛歌(プロフ) - 続きが気になります♪更新頑張ってください! (2014年6月6日 0時) (レス) id: 6931f89d5d (このIDを非表示/違反報告)
茉乃音 - 面白いです!これからも頑張ってください!!応援してます!! (2014年6月2日 18時) (レス) id: 0d8e8f0117 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雪華 | 作成日時:2014年5月20日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。