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30話 ページ32

人質の丸太を背負い、雨が降りしきる中四人が気合いを入れて外に出る。
A「雨がかなり強くなってる。大丈夫かな」
心配をしているとSAT隊員が中丸隊長に報告した。
隊員「隊長。気象庁が関東地方に大雨洪水警報を発令しました」
香椎「大雨洪水警報?!」
中丸「何を慌てている。テロリストが天候を気にするとでも思っているのか」
香椎「しかし山中での訓練ではアクシデントが起こる可能性が高くなります」
少し焦る香椎隊長に対して、つとめて冷静に中丸隊長は告げる。
中丸「これは本番を想定した模擬戦だ。むしろ、いい訓練日和だと考えるべきだろう」
隊長達が揉めている間に、合流地点の川にSATが差し掛かっていた。その後ろにはNPSが追い付いて来ていた。
香椎「こちら基地局。ゴールまで後2、5kmだ。全員のベルトを繋げて命綱にして、一列で川を進め」
隊員「了解」
一號「よし、あいつら追い抜きましょう!」
神御蔵くんの元気な声に少し安心するも、この雨で増水して流れも速くなっている川を渡るのだ。危険が伴うのに変わりない。両手を祈るようにぐっと握ってモニターを見つめる。
香椎「いけ、みんな」
香椎隊長も心配そうな表情でモニターを見つめていた。そんな隊長に、中丸隊長が追い打ちをかける。
中丸「新設部隊にしてはいい鍛え方だ。だが、それでも我々には届かん。こちら基地局。後方にNPSが来た。ペースを上げて差を広げろ」
嵐「了解!行くぞ!付いてこい!」
中丸隊長の指示にSATの進むスピードが上がった。
A「(皆、気をつけて)」
NPSのモニターに視線を戻すと、川を渡っている途中で梶尾さんが足を止めた。
速田「大丈夫か、梶尾」
梶尾「大丈夫です」
口ではそう言ってるが息がかなり上がっていた。
一號「梶尾さん、その丸太持ちましょうか?」
梶尾「大丈夫ですよ」
一號「渡してください。川を渡る間だけですから」
NPSが話している間に、SATが川を渡りきろうといていた。
速田「もういい!行け、神御蔵」
一號「えっ?」
速田「繋いであるベルトを外す。お前だけでも先に進め」
次々と同意する仲間の言葉に、神御蔵くんはどうすればいいか迷っている様に見えた。
A「神御蔵くん・・・」
速田「神御蔵!NPSの突一の力、見せ付けてやれ」

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マナ - 雪華さん» こんにちは…聞いてもいいですか? (2021年7月17日 10時) (レス) id: 961826b387 (このIDを非表示/違反報告)
雪華(プロフ) - M・Sさん» ありがとうございます!こんな作品を面白いと言ってくださって!頑張って更新していきます!! (2014年6月8日 18時) (レス) id: 017fc2355a (このIDを非表示/違反報告)
M・S(プロフ) - すごく面白くて、一気に読んでしまいました!続きがきになります!続編頑張って下さい、応援してます! (2014年6月8日 17時) (レス) id: f9726902e1 (このIDを非表示/違反報告)
愛歌(プロフ) - 続きが気になります♪更新頑張ってください! (2014年6月6日 0時) (レス) id: 6931f89d5d (このIDを非表示/違反報告)
茉乃音 - 面白いです!これからも頑張ってください!!応援してます!! (2014年6月2日 18時) (レス) id: 0d8e8f0117 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪華 | 作成日時:2014年5月20日 17時

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