20話 ページ22
装甲車で地下道の入口まで行くと、中丸隊長が香椎隊長を呼び止めた。
中丸「香椎。潜入にはうちからも１人出させてもらう」
香椎「指揮権はこちらにある筈です」
中丸「保険の為だ。これ以上お前達の失敗を指をくわえて待つ訳にはいかないからな」
古橋「そんな言い方！」
突っ掛かった古橋さんを香椎隊長が制して言葉を続けた。
香椎「解りました。潜入は一號とA、そちらの蘇我と一緒に」
蘇我「早くしろ。時間が惜しい」
蘇我くんはそれだけ言い捨て、地下への入口へ歩いて行ってしまった。
一號「あぁ？！」
A「ごめんね神御蔵くん。蘇我くんマイペースだから」
一號「何でAさんが謝るんすか。さぁ、行きましょう！」
入口の扉を潜ると「俺が先〜」と楽しそうに階段を降りていく神御蔵くんの様子が目に入った。小学生か、君は・・・。蘇我くんも呆れている様子だった。
地下道は酷い臭いだった。鼻を塞ぎたい所だが、いざというとき両手が使えなくなるので我慢するしかなかった。
一號「なぁ、臭ぇよなここ」
先頭を行く神御蔵の明るい声が地下に木霊する。
一號「SATってさ、臭いのとかも平気なの？」
蘇我「黙ってろ。Aも言ってやれ、煩いと」
A「煩いとは思ってないけど、任務に支障のない程度にしようね」
そういうと、はい、と言いながら少し不貞腐れて立ち止まる神御蔵くんを蘇我くんが突き飛ばしながら押す。
一號「いって！」
蘇我「ほら、止まるな。さっさと進め」
一號「押すなよ！」
A「もぅ、二人とも喧嘩しないの」
二人のやり取りが子供っぽくて笑いそうになったのは内緒だ。
ダクトの入口の蓋を外すと、鼠が一匹出てきた。
一號「うぉぅ！」
蘇我「・・・」
二人の対称的な反応に心の中だけで笑う。
一號「よし、行くぞ！」
蘇我「ちょっと待て。お前銃はどうした」
一號「潜入するのに必要ねぇだろ、そんなもん」
蘇我「いざという時どうする気だ」
一號「・・・」
蘇我「撃てないのか」
一號「撃たねぇんだよ。それにいざとなったらAさんだっているし」
A「私が必要にならない様にするのが潜入だよ」
蘇我「・・・勝手にへまをするのはいい。だが、邪魔はするな」
そう言うと蘇我くんはダクトの中に入って行ってしまった。
怒ってカンチョウしようとする神御蔵くんを宥める。本当に小学生みたいだね・・・
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マナ - 雪華さん» こんにちは…聞いてもいいですか？ (2021年7月17日 10時) (
レス) id: 961826b387 (このIDを非表示/違反報告)
雪華(プロフ) - M・Sさん» ありがとうございます！こんな作品を面白いと言ってくださって！頑張って更新していきます！！ (2014年6月8日 18時) (レス) id: 017fc2355a (このIDを非表示/違反報告)
M・S(プロフ) - すごく面白くて、一気に読んでしまいました！続きがきになります！続編頑張って下さい、応援してます！ (2014年6月8日 17時) (レス) id: f9726902e1 (このIDを非表示/違反報告)
愛歌(プロフ) - 続きが気になります♪更新頑張ってください！ (2014年6月6日 0時) (レス) id: 6931f89d5d (このIDを非表示/違反報告)
茉乃音 - 面白いです！これからも頑張ってください！！応援してます！！ (2014年6月2日 18時) (レス) id: 0d8e8f0117 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪華 | 作成日時：2014年5月20日 17時
