リゾット・ネエロ 檻から飛び出して �Α、╂限�if注意 優しい檻の続編です 執着ヤンデレ気味注意 ページ21
目が覚めたら、知らない天井が視界に入った。
『･････？』
身体を起こして周りを見回した。どうやらどこかのホテルの一室に私は居るみたいだ。
『･････そうだ、リゾットさんは･･･！』
ベッドから降りて、立ち上がろうとするとズキン！と太ももに痛みが走った。
そうだ、私はリゾットさんを助けようとして････足に落ちてたハサミを刺したんだ･･･なんて思い出しながら太ももの傷を眺めていると、部屋のドアが開いて、懐かしい声が聞こえて･･･
「A･････！目が覚めたのかッ！？」
その言葉の後に、私の身体は太くて逞しい腕にぎゅっと抱きしめられた。
「足以外に怪我はないか？気分は大丈夫か？」
私の頬に手を添えて、心配そうに私を見るリゾットさんの赤色の瞳が私の目に映った。ああ、よかった。リゾットさん････助かったんだ。って思ったら、安心してぼろぼろと涙が出てきてしまった。『大丈夫です』って一言言いたかったけど、言葉が出てこなくて････返事のかわりにめいっぱい強くリゾットさんに抱き着いた。
そんな私を、リゾットさんはちょっと痛いくらいの強さで抱き返してくれた。子供みたいにいつまでもいつまでも泣いてる私の頭を、リゾットさんの大きな手が優しく撫でた。
やっと気持ちが落ち着いてきて、喋れるようになった私はリゾットさんの顔を見て言った。
『リゾットさんが････無事でよかったです』
私の言葉にリゾットさんは優しく微笑んだ。
「ああ、Aのお陰だ。」
『もう･･･あんな酷い怪我をしているリゾットさんは見たくないです』
「･････心配をかけてすまなかった。どうしても、俺にはやらなくてはいけないことがあった。」
リゾットさんは、申し訳なさそうに目を伏せた後に、私の頬に再び手を添えた。
「でも、もう･･･Aの傍にいるうちに、全て終わったらしい。」
『終わった････？』
そういえば、私はどれくらい眠っていたんだろう？なんて思って･･･部屋にあった日付つきの置き時計を見ると、リゾットさんを助けた日から1週間以上経っていた。
何が終わったのかはわからないけど、リゾットさんは少し悲しいような、でも･･･納得したような･･･遠い目をしていた。
「ああ、終わったんだ。A。」
言葉の意味はわからなかったけどリゾットさんは頷いた後に、優しく微笑んだ。
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作者名：ロロロとラララ | 作成日時：2023年9月17日 12時
