【短編中編】全員、君依存症【閲覧注意】 (ページ19)

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リゾット・ネエロ　檻から飛び出して ④　※生存if注意　優しい檻の続編です　執着ヤンデレ気味注意ページ19

目の前にいる死にかけているリゾットさんの存在と、頭の中に響くよくわからない声に私はパニックになりそうだった。

寿命を延ばすってなに？意味がわからない･･･けど、考えてるヒマなんてなかった。わけもわからない声に、私は返事をした。

『お願いします････リゾットさんを助けてください！』

って。

そしたら、目の前にマネキンみたいな人？が出てきて･････

(「貴方の寿命を消費します」)

って言われて･･･私は無我夢中で首を縦に振った。

『リゾットさんが治るなら、私の寿命をいくらでも使っていいです！お願いします･･･リゾットさんを助けて下さい！！！』

泣きじゃくりながら私がそう叫ぶと、目の前のマネキンみたいな人の手から眩しいくらいの光がぶわーって出てきて････リゾットさんの傷がどんどん治っていくのが見えた。

正直･･････幻覚でも見てるんじゃないか？私は頭がおかしくなっちゃったんじゃないか？って思った。

けど、腕の中にいるリゾットさんの体温は本物で･･････頬をつねっても痛かった。夢じゃない、これは現実だ。

リゾットさんの傷が治っていくのと同時に、私は身体から何かが抜けていくような感覚になった。マネキンみたいな人が言っていたように･･･寿命を取られたんだろうか。

ああ、なんでだろう････？寿命を取られたせいなのかな？急に身体にどっと疲労感がやってきた気がした。凄い眠い･･････でも･･････寝ちゃだめだ。リゾットさんがちゃんと起きるまで･･････起きてなきゃ･･････いけないのに･･････

急にぐわーってやってきた眠気に抗おうとしたけど、抗えず････近くに落ちてたハサミで自分の足を刺した。

痛みで意識を保とうと思った。でも、痛みよりも眠気の方が強くなって･････私はそのまま意識を失った。

意識を失う直前、リゾットさんの赤い瞳がこちらを見ている気がした。

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寿命と引き換えに傷を治療できる能力。