【短編中編】全員、君依存症【閲覧注意】 (ページ17)

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リゾット・ネエロ　檻から飛び出して ②　※生存if注意　優しい檻の続編です　執着ヤンデレ気味注意ページ17

※リゾット視点

沢山身体から血を流して････自分の肉体がもう限界であることを悟った。

俺は何も掴めなかった。栄光も･･･････何も･･････

仲間を失い･･････今は自分の命さえも失いそうになっている。

意識が遠くなってきた･････もう俺は死ぬ。でも、全力でチームのために最後までリーダーとして戦ったつもりだ。悔いは無い。

そう思っていたが･････

「A････････」

掠れた声で、僅かに残る気力を振り絞ってその名前を呼んだ。

俺が今まで生きてきた人生で、初めて愛しいと思った存在を。

どうせ死ぬなら、最後はAの顔を見て死にたかった。

小さくて、か細くて･･････守ってやりたくなるような･････俺の愛しいA。

目を閉じて、瞼の中でAの顔を浮かべた。

一目惚れだった。そして、Aの境遇と中身を知ってからも･･････ずっと一緒に居たいと思った。でもこんな俺ではAと一緒に居ても幸せにすることなど出来やしない。そう思って無理矢理家を出した。

A。お前は今どこで何をしている？幸せで過ごしているか？俺がいなくても･････きっとAは一人で生きていけるだろう。

どうか、俺が居ない世界でも････幸せに････。

そう考えているうちに、俺の意識はプツリと途切れた。