Ep.3 ページ5
イベント会場にて
会場に入った途端、熱気と同時に嫌気に全身が包まれる。
「人多いね」
由理はこんなの当たり前よと、笑ったが人ごみが嫌いなわたしはこの空間をどうしても逃げ出したい衝動にかられてしまう。
ふぅと息を落ち着かせ席に着く。
すると、フッと照明が暗くなった。
「ぎゃぁぁぁぁ!」
大きな叫び声が耳の奥をつつく。
キャストが登場するのだろう。
ちらっと横を見ると由理も鼻息を荒くし、ペンライトを一生懸命振っていた。
、
、
、
『みんなー!元気にしてるぅ?』
機械を通したその声に一段と歓声が大きくなった。
『どーも!こんばんわー!』
壇上にカラフルな衣装に身を包んだ人たちが1人、また1人と増えてゆく。
その中に見覚えある姿が目に飛び込んだ。
『谷山紀章でーす!今日は、君たちに最高の時間をやるよ』
そんなキザなセリフを吐く人は、紛れもなくぶつかったあの人だった。
「あっ、あの人!」
小さく呟いたつもりだったが、由理には聞こえていたのだろう。
「ん?きーやんがどうかしたの?」
「い、いや」
いくら、大親友の彼女でも有名人とぶつかった何て言えば気分を悪くするに違いない。
そう思ったわたしは、曖昧な返事を返した。
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のん - 紀章さん大好きなのですごく嬉しいです!これからも頑張ってください、応援してます(^-^)/ (2018年2月19日 0時) (レス) id: 49471a47b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:孤陽 | 作成日時:2018年2月13日 22時