ゼラニウム ページ47
警告灯がジリジリと音を立てながら赤い煙が、夜の空にもくもくと上がっていく。
それと同時にゼラニウムのアロマがサンドゥルの体を包み込んだ。
その香りはジニョンとの思い出を思い出させた。
懐かしくも暖かくあるこの香り。
重いまぶたがだんだん閉じてゆく。
ーーー
ーー
ー
jn『君は何故こんな所で泣いてるの？』
sd『両親が殺されたんだっ！何もしちゃいないのにっ！…でも兵たちは盗人だって…っ！』
jn『…君の名前は？僕はジニョンだよ。』
sd『……サン…ドゥル…。』
jn『サンドゥル…。こんないい名前を付けた君の親はとても素晴らしい人なんだろうね？』
sd『…………うん。』
ー
ーー
ーーー
ーー
ー
jn『ゼラニウムは真の友情を表す花で、花言葉は君ありて幸福。』
sd『君ありて…幸福。』
jn『僕にはサンドゥルありて幸福。僕の気持ちだと思って受け取って。』
sd『…私も同じ気持ちでございます…っ！』
jn『本当に？！じゃぁこの花は僕らの花だね？！』
sd『…はいっ！！』
ーーー
ーー
ー
長い長い夢を見た。
今まで何度ジニョンに救われただろう。
いつもそう思う。
両親を亡くした幼いサンドゥルをジニョンが引き取らなければ、とっくに餓死していただろう。
サンドゥルが悲しんでいた時、いつだってその悲しみを拾い集めてキレイに拭ってくれた。
幼い頃からそのちっぽけな体で、全力で自分を守ろうとしてくれた。
Aという王の娘に踊らされジニョンを疑い殺してしまいそうになった時。
そんな自分に悲しみや自己嫌悪が押し寄せ死にたくなった時も、優しく温めなおしてくれた。
ジニョンだから。
素直じゃない自分も。
ジニョンだから。
泣き虫だった自分も。
ジニョンだから。
本当の暖かさを。
ジニョンの為なら。
こんな傷も。
痛くない……。
ジニョンはサンドゥルより先に天国に行ったのだろうか？
すぐに追うよ。
そうだ。
sd「ジニョン様…天国で…一緒に暮らせばいい…。」
A…ごめん。
必ず戻ってくるという約束、本当に嘘になっちゃった。
でももしこれがAでも同じように助けに行くよ。
だって愛してるから…。
だから…泣かないで…。
「……サ………ドゥルっ………サンドゥルッ！！」
A…？
泣かないで……。
「サンドゥルッ！目を開けてよっ！！！」
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紗羅(プロフ) - 爺夜光さん» 爺夜光さん、感動して頂けて嬉しいです！(/ _ ; )名言！そんなこと言ってくれるんですね(つД`)ノ笑笑 (2014年11月10日 1時) (
レス) id: e34e972bbb (このIDを非表示/違反報告)
爺夜光 - めちゃめちゃ感動しました（；＿；）ジニョンありて幸福。は名言だ！！！！ (2014年11月9日 15時) (レス) id: 09e6700f3a (このIDを非表示/違反報告)
紗羅(プロフ) - こっとん .さん» こっとんさん、そんな事言って頂けて逆に感動です＞_＜最後まで見ていただいてありがとうございます！！(/ _ ; ) (2014年11月7日 4時) (レス) id: e34e972bbb (このIDを非表示/違反報告)
こっとん .(プロフ) - 凄く感動する物語でした！！ゼラニウムと花言葉が大好きになりました。。。！ (2014年11月6日 5時) (レス) id: ab9d7740e7 (このIDを非表示/違反報告)
紗羅(プロフ) - すんすんさん» すんすんさん、ありがとうございます*\(^o^)/*本当ですか？！とても嬉しいです！！頑張りますね！∩^ω^∩ジニョンとサンドゥル…幸せにしたいです…笑笑 (2014年10月21日 20時) (レス) id: e34e972bbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗羅 | 作成日時：2014年9月21日 17時
