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＿Aside
模擬戦で圧勝し、皆の態度が180度変わった。
悪口を言われなくなったのは良いけど、しつこいくらいに声をかけられるようになってしまった。
でも皆に認められ、オヤジにも謝ってもらったし、まあいいかと思う事にした。
｢Aちゃん！手合わせしてくれよ！｣
｢あ、ずるいぞ！次おれ！！｣
｢おれは昨日から予約してたんだぞ！！｣
こんな風に付き纏われるようになったのも、この際だから良しとしよう。
こんな感じで毎日楽しく航海をしている。
マルコの鍛錬は厳しいし、1番古株だからなのか、長男として扱われる事の多い彼の補佐は大変だけど。
それでも楽しいと思えるのは、もう1人じゃないし、皆が一緒だからなのだと思う。
でも…何故彼を忘れてしまったんだろう。
泣ける程愛していたはずなのに。
彼とした約束は覚えているのに、それが誰か分からないなんて。
向こうも何も言ってこないから、おそらく彼も忘れてしまったのだろうけど、そんな自分が憎い。
頬が濡れている。前世の私が泣いてるのか。
そうよね、辛いわよね。
死ぬほど愛した人を忘れてしまったんだから。
ぽつぽつと雨も降ってきた。
船尾は人が来ないから、考え事にはうってつけで。
私は1人、ただ雨に打たれていた。
流れる涙も雨が覆い隠してくれるから。
急に雨が当たらなくなった。
上を向けば、見えたのは傘。
｢なーにしてんの。風邪ひくぞー？｣
｢サッチ！ありがとう。どうしてここに？｣
｢そろそろ上陸だろ？食料の在庫確認に来たんだよ。｣
｢あ、そっか。次は春島だっけ？｣
｢そうそう。Aちゃん花好きだったよな。次の島は凄ェいっぱい咲いてるぜ！見に行かない？｣
｢本当？行きたい！｣
｢決まり！ほら、風邪ひくと行けなくなるぜ？これ着な。｣
普段着ないくせにサッチはジャケットを持っていた。
私が外に出ているのを知ってたから、傘と一緒に持って出てきてくれたんだ。サッチは優しいから。
素直に受け取って羽織り、お礼を言う。
｢ありがとう、サッチ。でもぶっかぶか。｣
｢Aちゃんが小さいんだよ。マルコと双子なのにな！｣
｢あ、気にしてるのに！｣
｢今いくつあるの？｣
｢…172。｣
｢かーわいい！｣
｢これから伸びるはずだもん。｣
｢ははっ、可愛いからAちゃんはそれでいいの！｣
それからサッチに促され、食堂で温かいココアを入れてもらって、話に花を咲かせた。
沈んでいた気持ちはサッチの明るさが吹き飛ばしてくれた。
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ルイ(プロフ) - 哀羅さん» あと、月見草は無言の愛、イベリスは心を惹き付けるとか移り気って意味があって、そこにハルタの心情を込めてみました！ (2020年10月29日 9時) (
レス) id: a0dbe60605 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 月見草、ほのかな恋、イベリス、甘い誘惑なんですね。 (2020年10月29日 6時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 哀羅さん» 可愛いですよね！本当は優しくて良い子なのに不器用な感じを出したかったんですけど...出せてますかね？ぜひ調べてみてください♪ (2020年10月28日 23時) (レス) id: a0dbe60605 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 今からソッコー花言葉調べに行ってまいります！！！ハルたん、可愛すぎ！ひっそり一途で、でも運命に抗ってみたり…最高です！ (2020年10月28日 22時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 哀羅さん» いるだけで色気が溢れていそうですよね！大人な誘惑に私も惑わされたいです！！ (2020年10月27日 14時) (レス) id: a0dbe60605 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2020年10月15日 16時
