。.✽・36.数秒 ページ37
君に触れた身体の各部はまだ熱を持っていて。
他人から見ればただ数秒。
なのに私にとってはものすごく長かった。
やっぱり王子様。
それだけは譲れなくて、
変わらなくて、
ごめん、徹くん。
思い込もうとしてた。
徹くんが好きだって。
「ごめん」
飛雄はそう言って私からそっと離れる。
…謝らないでよ。
その時、
「大丈夫!?」
息を切らして走ってきたのは徹くんだった。
「徹、くん…」
「大丈夫です。俺が間に合いました。」
徹くんは眉を下げて笑う。
…初めて見た表情だった。
ふざけてるわけでも微笑んでいるわけでも無い顔。
「及川さん、ありがとうございます。Aを連れて帰ってあげて下さい。では…また。」
2人の間。さっきとは違う、ただただ気まずい沈黙。
徹くんは俯いていて表情は良くわからない。
……おそらくかける言葉を選んでいるんだろう、私にはそう見えた。
「Aちゃん。」
名前を、名前を呼ばれただけ。
でも、わかるよ。
ごめんなさい、徹くん。
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推しが命 - ろーるけーき☆さん» (๑•̀ㅂ•́)و✧ (2022年10月5日 21時) (レス) id: 93d0ee5ba4 (このIDを非表示/違反報告)
ろーるけーき☆(プロフ) - 推しが命さん» がんばるっっ! (2022年10月2日 8時) (レス) @page3 id: 9671006e47 (このIDを非表示/違反報告)
推しが命 - ろーるけーき☆さん» 頑張ってねぇぇ!! (2022年10月2日 4時) (レス) id: 93d0ee5ba4 (このIDを非表示/違反報告)
ろーるけーき☆(プロフ) - 推しが命さん» そう??嬉しいぃぃ(泣)ありがとうーー頑張るますぅ〜〜 (2022年10月1日 22時) (レス) id: 9671006e47 (このIDを非表示/違反報告)
推しが命 - 面白い!えっ、私よりくっそ文才が神じゃね??応援してるよ〜!! (2022年10月1日 22時) (レス) @page6 id: 93d0ee5ba4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろーるけーき☆ | 作成日時:2022年10月1日 20時