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私は思わずチーノくんに聞き返すと「だから俺、貴女のこと好きになっちゃったみたいなんです」と、もう一度繰り返した。
「そんなこと、急に言われましても…」
訳がわからない。
ずっとチーノくんのことを忘れようとしていたのに、なんで今更。
ci「二次会って参加します？良かったらお話しませんか？」
「ごめんなさい。今日はこれから仕事なので、披露宴までの参加なんです」
私がそう答えると「そうですか…」とチーノくんから見るからに残念そうな声で返ってきた。
ci「じゃあ、せめて連絡先だけでも交換しませんか？」
「まぁ、それぐらいなら…構いませんよ」と私は答えると、チーノくんは嬉しそうにスーツのジャケットから携帯を出した。
連絡先を交換すると、トークアプリの友達一覧に新しく『千野綾橙』と追加されていた。
ci「
うん、知ってるよ。
全くの初対面では無いということに、チーノくんは本当に気付いていないのだろうか。
「ご丁寧にありがとうございます。
ci「また連絡しますね。Aさん、お仕事頑張って下さい！」
私は二次会の会場に戻るチーノくんと別れ、結婚式場を後にした。
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