検索窓
今日:87 hit、昨日:52 hit、合計:20,302 hit

この子のこと ページ10

玲於side









Aちゃん







最近越してきた彼女の名前はAちゃんで
俺より年下で、週5で働く普通の女の子だと知った。











玲於「いつもこの時間に帰ってんの?」





スマホで時間を確認したらもう22時を回ろうとしてる。






「今はかなりバタバタしてて、残業してたらこんな時間になっちゃいました」


玲於「なかなかブラックじゃね?それ」


「いや毎日じゃないですよ!もちろん。今月乗り切れば少し落ち着くかな」


玲於「じゃあ今月が早く終わるように祈っときますわ」







あ、それ私も祈ろうって笑うAちゃんの横顔を
見てんの勘付かれないように横目で伺う。





買ったアイスが溶ける心配なんて必要のない
真冬の夜風に当たった頬がピンクに染まって、寒そうに歩く彼女の声も心なしかさっきより鼻声になってる気がする





アウターのポケットの中で温めてる俺の手、貸してあげたいくらい。









「佐野さんもお仕事だったんですか?」

 






俺のこと見上げるその目と目が合って

なんかよくわかんないけど、なんでかすげー心地良くて
自然と歩幅が狭くなる。






玲於「お仕事でしたね、今日は」


「帰り遅いんですね」





この職業に遅いも早いもないんだけどね。





玲於「いやー、まあイレギュラーかな」


「あの、お仕事って‥」





‥‥来たか、その質問。






聞いていいのかな?って不安げに思ってるのが目で見て取れる






玲於「えっとねー」




まだ出会って日の浅い彼女に対する、この謎の親しみやすさと心地の良さはきっと
Aちゃんが俺とは違う世界で生きていて
俺のことをただのご近所だと思ってるから。


芸能界にいるって明かしたら
きっと驚いて、気を遣われて


それで、今みたいには話せないような気がして




玲於「‥‥音楽関係?的な」



まあ、嘘ではないしな



「え、かっこいい!曲作ったりしてるんですか?」


玲於「作るっていうか‥音楽に乗ってる方っていうか」


「音楽業界って広いですもんね〜」



よくわかんないけど
よかった、バレてない。




そんな会話をしていたら
あっという間にエントランス前で

やっとおうちだーって少し足早になるAちゃん




えー、そんな早く行かないでよ


もっとその落ち着く声で話聞いていたい





なんて





惜しく思ってる自分に驚く





‥‥うわまじか




俺、この子のこと、超気になってんじゃん。










慎重に→←気のせい



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
140人がお気に入り
設定タグ:佐野玲於 , GENERATIONS   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あすか(プロフ) - 私はGENE隼くん推しなので隼もっと頑張れ〜て思いながら玲於くんにキュンキュンしてます笑笑 (2月7日 1時) (レス) id: 9548bf3dbb (このIDを非表示/違反報告)
Room108(プロフ) - ごんごんさん» 記念すべき初コメントありがとうございます。これからどうなっていくのか‥楽しみにしていてください!^ ^ (2月5日 17時) (レス) id: 784322fd7f (このIDを非表示/違反報告)
ごんごん(プロフ) - 初コメ失礼します!今日初めて読み始めてもう一気読みしちゃいました笑まさか隼くんと玲於くんのお相手一緒だとは!もう話の展開気になりすぎます笑楽しみに待っています! (2月3日 23時) (レス) @page28 id: 6808294a30 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Room108 | 作成日時:2024年1月23日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。