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VIP席 ページ32

Aside







乃奈「うわ!人すごいですね」






乃奈に手を引かれて入ったクラブ

学生のときとか、入社したばかりの頃の人付き合いで
連れてこられたことはあったけど


久しぶりだ、こんな場所



鳴り響く重低音に床が揺れて
フロアは酔って楽しそうな人たちでぎゅうぎゅうになってる。






「気になる人、いた?」


乃奈「え?なんですか?」

 


普通の声量じゃかき消される声
会話するにも一苦労


あんまり得意じゃないんだよなあ、うるさすぎるもん




でも今日は乃奈の出会いを見つけるためだし、私はあくまでも付き添い


いつも助けてもらってるから
たまにはわがまま聞いてあげないと。








乃奈「ジントニックふたつください」



乃奈と離れないように腕を組んで
バーでドリンクを受け取る。





すれ違う女の子も男の子もみんな
品定めするように私たちのことを見て


‥ちょっともう帰りたいかも


なんて言うのは気が引ける。




乃奈はこういう場に慣れてるし強いから、全く気にしないでツンとして見せるけど

私はついつい下を向いてしまう。











『お姉さんたち、VIPで飲まない?』



肩をたたかれて振り返ると、見るからに若そうな男の子



乃奈「わ、タイプかも」


「‥行く?」





乃奈が一気に女の子の顔になって、耳打ちトーク





『着いてきて』



そう言われるがまま、奥の階段に案内されて
連れて来られたのはガラス張りからフロアを見下ろせるVIPルームの入り口


ボックス席が並んでいて
SNSで見たことあるような可愛い子たちが、ガラの悪そうなお兄さんを囲んだりしてる。







乃奈「‥どうします?」


「え、乃奈が行きたいなら‥」




ていうか乃奈、声かけてきた男の子と既に手繋いでるし
もうなんか甘い空気出てる。


そんな長居しないし、なんなら空気読んで私は途中で帰ろう。









足を踏み入れようとした、そのとき







 

1番奥のボックス席


見たことある姿に、息が止まった。











「え‥‥佐野さん?」





似てる人?

‥‥いや、本人。




彼が見てるスマホのライトが顔を少し照らして
間違いない、佐野さんだ。








そう確信に変わった次の瞬間












佐野さんの隣にいる綺麗な女性が、彼の顔を引き寄せて‥



















「ごめん乃奈、トイレ行ってくる」






持ってたドリンクを渡して、入り口に背を向けて



逃げるように階段を駆け降りた。






どうして→←こんなときに



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設定タグ:佐野玲於 , GENERATIONS   
作品ジャンル:恋愛
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あすか(プロフ) - 私はGENE隼くん推しなので隼もっと頑張れ〜て思いながら玲於くんにキュンキュンしてます笑笑 (2月7日 1時) (レス) id: 9548bf3dbb (このIDを非表示/違反報告)
Room108(プロフ) - ごんごんさん» 記念すべき初コメントありがとうございます。これからどうなっていくのか‥楽しみにしていてください!^ ^ (2月5日 17時) (レス) id: 784322fd7f (このIDを非表示/違反報告)
ごんごん(プロフ) - 初コメ失礼します!今日初めて読み始めてもう一気読みしちゃいました笑まさか隼くんと玲於くんのお相手一緒だとは!もう話の展開気になりすぎます笑楽しみに待っています! (2月3日 23時) (レス) @page28 id: 6808294a30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Room108 | 作成日時:2024年1月23日 21時

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