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1-4.あべちゃんはすごい ページ6

Side ふっか



阿「……というわけで、ラウは今日俺が借りるからね。」

と、いつものように微笑む阿部ちゃん。
…と、しがみつく大きな天使。

「なんか、よく分かんないけど……とりあえず、よろしく?」

舘「ラウ、阿部がちょっと苦しそう。手緩めてあげて?」

ラ「あっ、あべちゃん ごめんなさい……」

舘さんの声にパッと顔を上げたラウを見て、驚いた。

目は泣いたあとのように赤くて、クマがくっきりと居座っている。
鼻をぐすんと鳴らすと、今度は控えめにあべちゃんに抱きついた。


舘「……ラウ、ミルクティーでもつくろうか。
お砂糖入れる?」

ラ「…うん、ありがと舘さん。お砂糖ほしいな。」

了解、と微笑み涼太はキッチンに向かう。

阿部はラウとソファに座り、まだ涙が止まらないラウをそっと撫で続けていた。

……さすが。さすがだわ。頭良いとこういうのも分かっちゃうの?

ぼけーっとしてると、『ふっかさん、』とラウに呼ばれた。

「なあに?どうした?」

ラ「ごめんね、起こしてくれたのに……学校行けなくて。」


……可愛い。なんだこの天使は。

つい緩みそうになる顔をぐっと引き締め、ラウに語りかける。

「たまにはさ、休んでもいいと思うんだよね。
俺もよく休んでたけど、卒業出来たし(笑)

こころが疲れちゃったんだなぁ、沢山涙出るもんな。」


俺の言葉を聞いて、またポロポロと泣き出す。

年上ばかりのこの家で、いつの間にかしっかりしてしまったように感じてたけど。
まだまだ、甘えていいんだぞ。


その隣に俺が居ないことを少し恨みつつも、阿部頼んだぞ、とすっかり冷たくなったコーヒーを啜った。

1-5.舘さんのミルクティー→←1-3.あべちゃんの思惑



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赤音(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこさん。コメントありがとうございます!楽しみにして頂けるなんて嬉しいです。season2に入りましたが、引き続き楽しんでくださいね!今後もこの作品をよろしくお願いいたします! (2020年5月1日 17時) (レス) id: c61be3e359 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 毎回、お話が可愛くてほっこりするので更新をいつも楽しみに待っています!暇な時間も、このお話を見ると穏やかな気持ちになります!これからも頑張ってください!応援してます! (2020年5月1日 12時) (レス) id: 9fa0c803b8 (このIDを非表示/違反報告)
赤音(プロフ) - えむさん» えむさん。コメントありがとうございます!ホッコリして頂けて良かったですー!ついつい可愛いラウちゃんを描きたくなってしまうので、今後も楽しみにしていてください!今後もこの作品をよろしくお願いいたします! (2020年4月30日 21時) (レス) id: c61be3e359 (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - ラウちゃんの話、本当にホッコリしました(;_;)(;_;)お兄ちゃんたちに愛されてて嬉しそうなラウちゃん大好きなので、ほんとに嬉しかったです!!!次回も楽しみにしてますね!! (2020年4月30日 17時) (レス) id: ab0b283269 (このIDを非表示/違反報告)
赤音(プロフ) - ピクミンさん» ピクミンさん。コメントありがとうございます!この作品のテーマ「ほのぼの感」を感じ取って頂けてとても嬉しいです!暗い話ばかりの中で、少しでも楽しんで頂けるように頑張ります。今後ともこの作品をよろしくお願いいたします! (2020年4月30日 13時) (レス) id: 8b5b42e06d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤音 | 作成日時:2020年4月27日 18時

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