どうして？【文スト】

雫が四十四粒 ページ46

だから私は、あの時、あえて貴方方を怒らせました。


罰欲しさに。


すみません。関係無い皆さんまで巻き込んでしまい、本当に申し訳ございません。


許さなくていいです。どんな理由があれ、私は許され無い事をしたのだから。




でも、嬉しくもありました。


あの時、中島さんや泉さんがAの為にあんなにも思ってくれて、Aの為にあんなにも怒ってくれて、本当に嬉しかった。


太宰さんも、この中では一番と言えるほどAを心配し、Aを思ってくれて、Aの為に私から守ってくれた。その事が、本当に嬉しかった。


ナオミさんも、あの時、本気で怒ってくれて有り難うございました。


本当に、他の皆さんも、有り難うございますっ。



本当に、良かった。Aがこんなにもみんなに思われている、大切な仲間だと思われている。その事が、本当に嬉しかった。



「琴音、、、。」



大丈夫、まだ、話さないといけないことがあるから。


次に、呪いの解ける方法ですが、Aが本当の私に気付き、私の真名を呼ぶこと、です。


しかし此には幾つか条件があります。


私自身、Aに本当の事を教えてはならない。教えた瞬間、呪いは解けなくなる。


他の皆さんにも、二名以上にバレてはいけない。その場合も呪いが解けなくなります。


また、私に気付いた人がAに直接教えるのも駄目です。



、、、Aがあの時、私の名前を思い出して言ってくれて、本当に良かった。




後、何故私があそこから落ちた筈なのに生きているかというと、中也が助けたからです。


本当にお人好しですよね。


まあ、その後は探偵社に説明しようにも今更怖くなって、今に至るというわけです。

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