お気に入りとかお前らヒトサマなめてんだろ 2【灰谷兄弟】

10　こわーい？話 ページ10

「なーにやってるの」


『蘭。おはよ』


今日は竜胆はジムに行ってていない。


私は伏せていた顔を上げて蘭を見た。

ぽやぽやしてる。寝起きだ。



『勉強。最近やってなくて遅れてるから』


そう言いながら問題に目を通す。

聞いてきたのに、へーなんて適当に相槌をうってるからあまり興味がないんだろう。




「何の勉強？」

そのくせ聞いてくるんだから、まぁ答えがいがない。


『生物。興味がないならどっかに行ってくれ。集中したい』


んー、と無意味な言葉を発しながら私の髪をくるくるといじってくる。



「なんでやってるの？」


『楽しいから』

よし決めたぞ。次の言葉には耳をかさない。絶対にだ。


「うわ、勉強の何が楽しいんだよ」



『楽しいよ！！』

あーあ。反応しちゃった。でもその疑問は反応するしかないでしょ。


『食べ物は食べたらどうなるのか！！私たちの体の仕組みは？脳とは？感情は？調べれば調べるほどでてくる！果てがない！』


蘭の顔はげんなりとしていてすぐにこの場を離れたい様子。

お
蘭の撃退方法分かったかも、という考えが頭の片隅をよぎったが、それよりも生物という教科に興味を持たせたかった。




『例えば、人の弱点！！』


ぴく、と蘭の動きが止まった。


『蘭は人間をどこをどうしたら、気絶させられるか知ってる？』

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