お気に入りとかお前らヒトサマなめてんだろ 2【灰谷兄弟】

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結果からいうと、Aから見て、俺の好感度バク上がり。兄貴の好感度バク下がりだった。






そもそも、人に気を遣うなんて言葉を兄貴が知るはずがなかった。





『だーかーら！！ 私のお菓子を食べんな摘まむな横取りするな！！！』






ふんぎゃー！と怒るAに、兄貴はへらへら笑っているが、あれは、どうすれば分からない顔。






それを横目で見たあと、そっとAに目線を合わせた。




「A。……お菓子、１つくれる？あっダメなら大丈夫」





少し上目遣いで問いかけると、Aは、少し考えたあと、目線を反らして抱えているポテチを一枚差し出した。






「え！くれるの？ありがとう」






こくんと頷くA。



ポテチを受け取ってそれを食べながらチラッと兄貴を見た。






人に気を遣うなんてなぁ、兄貴には百年早いんだよ！！





「A〜。俺にも１つ『あげねーー！！！だめ！！』




にこりと笑って言った兄貴の言葉を遮って、Aはすべてのお菓子を抱え込んだ。




拒否られた兄貴はぽけん、と間抜けな顔をする。





「ふっ」




あっやべッ。




思わず口を押さえた時には遅かった。兄貴が多大な殺意を込めて俺を見る。





やべぇ殺される。





「……A。ちょっとでいいからさ。お菓子兄貴にも分けてやって」




両手を合わせて、頼むと、Aはしぶしぶといった様子でポテチを蘭に差し出した。







それをそっと受け取って口に入れる兄貴の頭の後ろに、おっきな宇宙が見えた。







兄貴に勝てるもの。



Aの機嫌取り、が追加である。






更新遅くなってすみません！
実は私受験生でして！一旦、更新停止します！
また出会える日まで！さいなら！

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