Forevermore (ページ46)

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織田「普通って言って良いかわからないですけど、結婚して1年間はふつうは1番幸せというか楽しい時なのに、その幸せを捨てようって言ってくれたAさんは、ほんとにすごいなと思いますし、羽生くんは本当に良い奥さんを選んだなと思いますね。」

松岡「簡単な事じゃないですよね。
Aさん自身が日本で人気のあるアーティストで、自分の音楽とかそういった活動をここ1年ぐらいは控えてらっしゃるじゃないですか。

自分がそれまで作ってきた物を一旦、横に避けるて他の事に集中するのってすごい勇気がいる決断ですよ。」

『皆さんご存知かもしれないですけど、彼女ふだんはすごく穏やかでニコニコしてて、今までフィギュアに関して何か言ったりする事もなかったんですけど。

でも、僕がこの連覇のために全てを捨てられたのは、他の幸せ全部捨てても、彼女だけは隣にいてくれるっていうのがあったからだと思います。』

織田「このタイミングでね？結婚しててすごい良かったと思います、僕としては。」

『ありがとうございます。普段、あんまりプライベートの話しないんですけど、今回は、本当に自分ひとりで取ったメダルではないですし、

　本当にいろんな人に心配かけたり、支えて頂いて、みんなに取らせてもらったと思ってるので、少し話をさせて頂きました。』

松岡「いえいえ、貴重なお話を聞かせて頂いて、ありがとうございます。」

結婚してから怪我して、ネットとかで「怪我したのはAのせい」とか「Aと結婚したから怪我したんだ」とか書かれて、怪我した俺じゃなくって、隣にいるAが責められた。

俺の耳にも入ってくるぐらいだから、Aはもちろん知ってたと思う。

でも、Aはその事で俺に助けてくれとか否定してとかの文句の一言も言わなかったし、自分のせいじゃないとメディアに反論することもなかった。

だから決めてた。

金メダル取ったら、絶対Aのおかげだって、みんなに伝えようって。

Aはそんなの望んでないし、きっと当たり前の事しただけだと思ってるだろう。

でも、だからこそ、この結婚を批判してる人たちに言いたかった。

俺の奥さんすごいでしょ？って。子どもじみた感情かもしれないけど、こうやって伝えることが、俺が彼女を守れる唯一の方法だと思ってるから。