◆ ページ13
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ドキッとしたのが腑に落ちないのは何故か。
二つ年下の男に翻弄されたのが恥ずかしかったのか。
「Aさん大丈夫ですか？」
クラクラ、フラフラ、とするまでアルコールを流し込んでしまったのは
どうしたってバカだった。
「大丈夫・・・」
櫻井くんは一時的に私の方に来ただけだと思っていたけど
そうじゃなくて、一時間ほど私の左側に居座っていた。
「櫻井！」と呼ぶ声に、「ごめん、こっちで飲んでる」と断り続けては
「Aさん」とキラキラな大きな瞳を私に向けて話しかけて来た。
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「二次会行く人ー？」
輪の中心で、盛り上がっている中の一人が大きな声を上げた。
「Aさん、二次会行きますか？」
隣に座っている櫻井くんが私の顔を覗き込み、そう問う。
「ううん、行かない」
元々飲み会が苦手だし、
もうアルコールを体内に流し込めないくらいにベロベロに酔っぱらっている。
「じゃあ俺も行かない」
「え、いいよ櫻井くんは行きなよ」
私に気を遣っているのかどうかは分からないけど
櫻井くんは輪の中に自然と溶け込めるし、「櫻井は行くよなー？」という呼びかけをされているぐらい。
「ほら、みんな櫻井くん呼んでるし」
「俺飲み会苦手だって言ったじゃないですか(笑)」
私にそう言うと、櫻井くんは大きな声で「ごめんけど俺帰る」と言った。
「それに、Aさん酔っぱらってるでしょ？俺送ってあげますよ？」
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作者名：妃紀
| 作成日時：2018年1月17日 18時
