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帰る方向が同じみたいで
テクテクと家路につく私たち。
半歩前に知念さんがいて、私は少し後ろ。
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こうやって見ると、知念さんの肩幅って意外と大きい…
身長はあまり私と変わらないのに。
男の人なんだなぁって思う。
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「ん?」
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途中、ふとLINEの通知が鳴って立ち止まる。
スマホを開くと、ベースのアイコンが目に止まった。
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“やぽぽ。次の週末空いてる?”
“久しぶりにどこか行かない?”
“ついでにおみやげもそん時いただけたらうれぴぃ”
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「ふふ…」
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久しぶりに来たメッセージに思わず口元が緩む。
もちろんです!とお侍さんのスタンプを送って
スマホを閉じると、知念さんの顔が目の前にあった。
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「う、わ…」
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かなり近い距離。
下手したらおでこ同士がぶつかってしまいそうな。
その距離の近さに、パチパチと瞬きを2回すると
知念さんの唇がゆっくりと動いた。
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侑李「…ねぇ。」
「は、はい!」
侑李「誰から?」
「へ…」
侑李「一人でニヤニヤしてるけど誰から?」
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何のことかわからなくて首を傾げる私。
知念さんは、それ、と私のスマホを指差して。
という、私、そんなニヤニヤしてたの…?
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「や、八乙女さんからですけど…」
侑李「…ふぅん。」
.
ふぅん、ってそれだけ…?
さっきとまるで違う雰囲気。
聞いてきたくせに、興味なさげな知念さんの顔。
.
侑李「ヒカねぇ…」
.
ぼそっと何かを呟いて、
再び背中を向ける知念さん。
何を思っているんだろう?
その表情は相変わらず読めなかった。
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作者名：まりも
作成日時：2023年8月15日 23時
