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***








「は…」








.








予想外の言葉にぽかんと口が開く。










知念さんは言葉を捜すように揺れる瞳を泳がせて

、

私に視線を戻した。









.









侑李「さっきのやつ。状況は分からないけど、

風羽さんは悪くないと思う。」









「だから、それはどういう…」










侑李「風羽さんは一人になりたいんだろうけど

一人になったら変なこと考えそうだから。」









.










知念さんの言葉が、じわりと胸にきた。

それから、図星を指されてどきっとした。









だって、その通りだったから。









.










部屋に戻るまでは知念さんがいてくれたから

考える余裕はなかったけど…











一人になった途端、

苦しくなって自分が嫌になった。










.










侑李「あの、だから…」










.










何かを一生懸命伝えてくれようとして。

だけど、私は上手く読み取れなくて。








.









私も知念さんも、下に俯いたり視線を戻したりして

目が合うことはない。









だって、お互い人見知りで口下手。









.










それでも、知念さんが何を思っているのか知りたくて

私はゆっくり口を開いた。










.








「何も聞かないんですか…?」

侑李「……聞いてほしいなら聴きます。」









「いえ…」








.









知念さんが袋からペットボトルのお茶を取り出して

ゴクリと喉を鳴らして、一口飲む。








それから、袋の中から別のおにぎりを取り出して

食べる?と差し出してきた。










.









「はい…いただきます。」

侑李「どうぞ。」








.










パリッと海苔の音がなって、今度は昆布の味が広がる。









飲み込むと、満たされた気持ちになって

ふっと心が軽くなって。










.











安心したからか、知念さんの“優しさ”に触れたからか、

みるみる内に瞳いっぱいに水分が溜まってきた。









.









「私…誰からも必要とされてないんです……」









***

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まりも(プロフ) - ただのおたくさん» お越しくださりありがとうございます!ご期待に添えるお話になるか分かりませんが……まりものペースに付き合っていただけたら嬉しいです😳 (5月27日 21時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
ただのおたく(プロフ) - 夏ときみの声とから来ました!ほんとに感動して、まりもさんの書く作品にもっと触れたいと思い来ました!これからこの作品を読むのが楽しみで仕方ないです...、これからも応援しています!無理せず、まりもさんのペースで更新してください! (5月22日 23時) (レス) @page1 id: 78e45d5fd1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まりも
作成日時:2022年12月17日 23時

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