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侑李「ふぅ…初めての営業はどうでした?」

「き、緊張しました…」










侑李「ふふ、だよねぇ…」










.










一社目の営業が終わり、次の取引先に移動中の電車の中。

ほんの少しネクタイを緩めた知念さんがふわりと笑う。










.










「ち、知念さんは緊張、とか…」

侑李「する…というか、営業はやっぱニガテ。」










「え、そうなんですか…?」

侑李「うん、いつもは大貴に任せっぱなしだから、今日は余計に。」









.









そう言いながら、タブレットを取り出して

次の取引先の資料をじっと見つめる。










私も慌てて資料をチェックして

チラリと知念さんの横顔を見る。








.










さっきの知念さん、すごかった。










”緊張した”なんて言っていたけど、営業トークは完璧だったし、

私は知念さんの隣でメモを取るのに必死。










普段のデスクワークからは想像が付かなくて

私もいつか、こんなふうになれるのかな…










.











「あ…」










.










ふわりと、電車の窓から風が吹き、

睫毛にかかる前髪が、知念さんの瞬きに合わせて揺れる。









う、わ…睫毛なが。

それによく見ると、知念さんの口ってアヒル口なんだ…










.










侑李「…ねぇ。」

「あ、はい。」









侑李「何見てるの?」

「へ…」










.










ずっとタブレットを見つめていた瞳が、

いきなり私を捕える。










.









「な、何って…」










侑李「ずっと僕の顔見てたみたいだけど…

…何かあるの?」








***

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まりも(プロフ) - ただのおたくさん» お越しくださりありがとうございます!ご期待に添えるお話になるか分かりませんが……まりものペースに付き合っていただけたら嬉しいです😳 (5月27日 21時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
ただのおたく(プロフ) - 夏ときみの声とから来ました!ほんとに感動して、まりもさんの書く作品にもっと触れたいと思い来ました!これからこの作品を読むのが楽しみで仕方ないです...、これからも応援しています!無理せず、まりもさんのペースで更新してください! (5月22日 23時) (レス) @page1 id: 78e45d5fd1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まりも
作成日時:2022年12月17日 23時

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