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侑李「はい、かんぱい。」
「か、かんぱい…」
.
ジョッキグラスを重ねて始まった二人だけの飲み会。
知念さんに連れて来られたのは、駅前近くの焼鳥屋さん。
食べたいものは?って聞いてくれたけど
特に…と首を振ったら、ここになった。
.
侑李「…で。」
「は、はい!」
侑李「どう、ですか…?」
「へ…」
侑李「仕事…慣れました?」
「あ、あぁ…」
.
いきなり、どう?って聞かれてびっくりした私。
ゴクリと一口飲んで、ゆっくりジョッキを置いて。
知念さんは回だけチラッと視線をよこした。
.
「ぼちぼち…です?」
侑李「…へぇ。」
「仕事量が多いとは聞いてましたけど、
ついて行くのに精一杯というか…あはは。」
.
大好きなご飯とお酒が目の前。
それらの力を借りて、残業続きの鬱憤を晴らしたいけど、
そんなこと言えるわけがなくて、つい乾いた笑みを溢す。
.
目の前に座ってる知念さんは、相変わらず無表情で
相変わらず、何を考えてるのか分からない…
.
侑李「…っ、くふふ…」
.
…いや。
違う。
私のぎこちない反応を楽しんでいるような知念さんは、
くくっ、と笑みを堪えていた。
.
侑李「ふふっ…笑ってごめん。」
「い、いえ…」
侑李「風羽さんが言った“羨ましい!”がずっと頭の中にあって
思い出し笑いしちゃって…」
「へ…」
.
そう言ったあと、さっきよりも肩が大きく揺れて
グーの手を口に当てて、笑いを堪えている知念さん。
私は、何のことか分からなくて思考が停止。
.
だけど、瞬時に思い出して全身がぶわぁと熱くなる。
まさかオフィスで大声をあげてたところを
聞かれてたなんて…!
.
「…っ、あれは…その…!」
侑李「っ、くふふ…
責めてるわけじゃないから安心して…っ。」
.
そう言って、目の端を指で擦る知念さんは“柔らかい”。
驚いた…
知念さんって、こんなに笑う人なの?
.
オフィスでの知念さんのイメージは、
見た目は愛らしい、中身は冷徹の仕事人間。
いつも静かで、何を考えているのか分からなくて。
ただ知念さんの本質というか、芯の部分を私は知らなくて…
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まりも(プロフ) - ただのおたくさん» お越しくださりありがとうございます!ご期待に添えるお話になるか分かりませんが……まりものペースに付き合っていただけたら嬉しいです😳 (5月27日 21時) (
レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
ただのおたく(プロフ) - 夏ときみの声とから来ました！ほんとに感動して、まりもさんの書く作品にもっと触れたいと思い来ました！これからこの作品を読むのが楽しみで仕方ないです...、これからも応援しています！無理せず、まりもさんのペースで更新してください！ (5月22日 23時) (レス) @page1 id: 78e45d5fd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも
作成日時：2022年12月17日 23時
