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痕1 ページ10

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今日は、昌磨と結弦くんと同じアイスショーに出るので、会場のリンクを使って朝から練習させてもらっている。

着る予定の衣装の上から、ダウンジャケットを着ていたんだけど、体を動かしたら熱くなってきたのでダウンジャケットを脱いでリンクの横に置く。

少しの間、衣装のまま滑っていると結弦くんがピッタリと横に付いてじっと私の方を見てきた。

なぜか、その手に私がさっき脱いだダウンジャケットを持って。

「なに?」

あまりにも、じーっと見てくるのに、何も言わないから気になってしまって思わず聞いた。

「Aさ、昨日、昌磨のところ行った?」

「あ、うん……えーっと、行ったよ」

何日か続くショーで、家と県外の会場を往復するのが面倒なので、ホテルに泊まっている。

練習は、会場のリンクでさせてもらえるので、ホームまで戻らなくても十分氷の上にはいられるし、問題はない。

ホテルは、お母さん達が昌磨と同じホテルをまとめて手配してくれたから、確かに昨日は昌磨の部屋に行った。

でも、なんで結弦くんは知ってるんだろ……。

昌磨が言ったのかな?

いや、多分、それはない。

「今日、その衣装で出るの?」

「うん。そのつもりだけど?」

今日の衣装は、前に着ていたもので、メインカラーの赤に、大き目の花が何か所かにあしらわれたちょっと可愛い感じのデザイン。

肩と襟の部分にレースが付けられていて、襟の部分が他の衣装よりも少し大きめに開いている。

「他の衣装無いの?」

「あるよ。何着か持って来てる」

「じゃあ、衣装変えた方がいいよ。
あと、その衣装着てる間は、ダウン脱がない方がいいんじゃない」

なんで?と思っていると、結弦くんがバサッと持っていた私のダウンを肩にかける。

条件反射で袖を通すと、ファスナーがシャッっと音を立てて一番上まで上げられた。

あと、ファスナーは一番上まで上げておくこと、と付け加えて。

「なんで?」

結弦くんのすることも言ってることも、あれもこれも疑問すぎて、なんで?って聞けば。

「それは、昌磨に聞きなよ」

と、いつもの笑顔でニコって笑っていなくなってしまった。

機嫌良さそうに、滑りながら。

一応、結弦くんの言いつけを守って、ダウンのファスナーを一番上まであげたまま、昌磨のところへ行く。

練習が始まったばかりなので、昌磨はまだ覚醒していないのか眠そうだ。

寝た時間は大体同じくらいのはずなのに。



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えん(プロフ) - いちごみるくさん» いつも読んで下さってありがとうございます。なかなか更新できず申し訳ないです。のんびりですが、また更新しますので、また読んでいただけると嬉しいです! (2019年4月2日 22時) (レス) id: 45961fa903 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく - いつも見てます!いつもキュンキュンしてます!更新楽しみに、してます (2019年4月2日 9時) (レス) id: 2343d39908 (このIDを非表示/違反報告)
いあ(プロフ) - 蒼華さん» コメントありがとうございます!お返事遅くなって本当にごめんなさい(>_<)今、一つお話を書いているところなので、もう少しでこちらにもアップできると思うので、宜しければまた読んでもらえると嬉しいです! (2018年12月12日 23時) (レス) id: 3bc74a413c (このIDを非表示/違反報告)
蒼華 - とてもキュンキュンします!更新待ってます! (2018年11月7日 19時) (レス) id: e6c6cb75be (このIDを非表示/違反報告)
蒼華 - とてもキュンキュンします!更新待ってます! (2018年11月7日 19時) (レス) id: e6c6cb75be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いあ | 作成日時:2018年5月1日 22時

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