ローリングコースター４

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こんなに好きになってしもて。

一生、忘れられるわけない・・・


心配してくれてる錦戸くんと別れて、

一人の部屋に帰ったら、
スニーカー脱いだ瞬間、泣き崩れてしもた。


半分に体が引き裂かれるような痛み。


感じるぐらいなら、

大毅になんか、出会わんとけば良かった？


・・・それは嫌や。


俺にとって、大毅は、誇り。


どんだけ離れてても、
大毅から見えるように、

ちゃんと光っていたい。


自分から、逃げ出したくせに。


忘れずにいて欲しい、なんて。


勝手やな・・・













大毅から、
ホワイトデーのプレゼントらしきものが送られてきた。


「俺、こういうの不得意分野やから、
よう分からんかってさ。
けど、絶対に、ともに似合うと思う。
気に入らんかったら、ごめん」


そんなメモ付きで。


中身は、
ピアスと、俺の好きな神戸の有名店のチョコレート。


愛おしい文字を眺めてたら、涙がまた溢れてきた。


大毅の字、好きやねんな。


そっと触れたら、

洪水のように、脳内で、想い出が溢れ出す。


声、聴きたいな。


大毅の甘い声、好きやねん。


けどやっぱ、笑った顔が一番好き。


会いたい・・・


ラインの通知音は鳴りっぱなし。

着信も何回も。


無視しても、ずっとやねん。


いつまで追いかけてくれるんかな。


そのうち、回数も減って、なくなっていく。


そんな未来、耐えられるわけないから。


番号変えるしかないのは分かってんのに。


一切の繋がりがなくなることが怖くて。


時間だけ流れてく。













初めての連ドラの撮影が無事に終わった。


無我夢中でやり切った。


手応えは確かに感じてる。


街で声かけられることも増えたし、

見てくれた脚本家さんから声かかって、
次の映画も決まった。


ずっと夢見てきた、自分に、近付いてる。


やけど、

一番大事な人がそばにおらん、
心の空洞は、とてつもなく大きい。


夢が叶えば、全部が満たされると思うてた。


そやのに、俺、幸せやないねん。


立場なんかなく、
ただ素直に大毅と笑ってられたあの日が眩しい。


久々のオフ。


仕事でこっちに出てる淳太社長とのんちゃんと、
久々に３人で集まることに。

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