ローリングコースター４

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「どう、いう、こと？」


「忠義くんとのことかって、
自分とは関係ない、
恋愛ドラマ見るように、
はしゃいで聞いとったやろ？」


違う。

違うのに、

流星、怒ってるから、

何も言われへん。


「それか。
本気なんは、神ちゃんてだけ？
最近、ほんまに楽しそうやもんな。
神ちゃんがしょっちゅう東京来るようなってさ」


「なん、で、そんなこと、言うん？」


気付いたら、涙がぽろぽろ溢れ出してた。


「望・・・？」


「浮気ぐらい、平気。
平気やもん。
流星の本命の彼女はのんやもんっ。
そうやって、必死で思おうとして。
ずっとずっと苦しかったのに。
一晩中、待ってたのに・・・」


流星が息を飲んだんが、はっきり分かった。


「望、ごめん。言い過ぎた」


「流星なんか大っ嫌い。
のんの気持ち、もてあそんだ」


エプロン脱いで、
呆然としてる流星の胸に押し付けるようにして。

お財布も携帯も持たずに、家を飛び出しちゃった・・・












９月の下旬とは言え、
太陽が照ってくると暑くて、
じっとしてるだけで倒れちゃいそう。


じわあと汗が吹き出してきて、止まらへん。


かと言って、行くあてもないし、困った。


恥を忍んで、ともにお金を借りるしかない。


タクシー拾って、
ともが泊まってるホテルに到着。


運転手さん、
のんのこと、無銭乗車するんやないかって疑ってたけど、


ホテルから出て来た、ともが、
支払いしてくれた途端、
途端に笑顔なった。


「ありがとうございましたあ」


ウィンカーの点滅。

機嫌良く、タクシーは去って行った。


「ともぉ、
のん、もうお終い。
流星に振られちゃう」


「のんちゃん、落ち着いて。
俺、今からリハやからさ、
とりあえず、俺の部屋におり？」


「うん・・・」


ともの優しさに甘えて、
ホテルの部屋に居させてもらうことに。


流星、どうしてるかな。


もう撮影に出かけた頃かも。


今日も大倉さんと会うん？


大倉さん、

ドラマや雑誌撮影の見学とか、
来たりするんかな。


いいな。


のんも、流星の仕事してるとこ、
一回でいいから見てみたいのに・・・


流星、すっごく怒ってたな。

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