兄妹から離れて行くお話 (ページ2)

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兄妹から離れて行くお話② ページ2

そんなある日の学校帰りに、信号待ちの私に手が伸びてきた

手の方を見ると、いかにもヤンキーって人が数人で立っていた
何かしたっけ？話したことあるっけ？兄の友達？それとも陽夏の友達？
頭に？マークを浮かべる私に、その人たちは言った
ヤ1「よし、捕まえたぜ」
ヤ2「へへ、これであいつも終わりだ」
『え？』
最悪だ
『嫌だ！離して！やめて！』
必死に抵抗する私にその人達はニヤリと笑い殴ってきた
ヤ1「うるせぇな！黙ってろ！」
ボコッ
『うっ…ぁ、っ』
ヤ1「ほら、いくぞ！」
無理矢理黒い高そうな車に乗せられた
『いや、ちょっ、やめ、』
ヤ2「あ"？うるせぇなさっさと乗れやガキが！」
ボコッ
『あっ…ぅ、っ、』
『…』
そこで私は意識を失った

『っ、う、ん』
目が覚めるとそこは見たことの無い古い建物だった
恐らくここはあいつらの溜まり場だろう
ヤ1「おぉ、起きたか」
ヤ1「どうだ？繋がったか？」
ヤ2「だめだ」
ヤ1「くそっ」
その人達を見ると、私の携帯を使って誰かに電話していた
『誰か…？』
いや、誰かじゃない確実に兄さんだ
ヤ1「お前の兄ちゃんなんで電話出ねぇんだよ！」
『出たとしても、来ませんから…』
ヤ1「あぁ？」
『来るわけないでしょ、』
そう言って私は、不気味に笑った
ヤ2「何笑ってやがる」
『だって私なんかの為に来るわ』
ガンッ
『いっ、』
鈍い音がした
と同時に目の前には赤に染った鉄の棒
頭には痛みが走った
『あっ、うぅ、い、ぁ』
ヤ1「うるせぇんだよ」
ヤ1「おい、出るまでかけろ」
ヤ2「わーてるよ」
ブツッ
ヤ2「おい繋がったぞ」
ヤ1「ふっ」
繋がった？助けに来てくれるの…？
兄「なんだ」
兄「悪いが今陽夏の相手してんだ」
兄「後にし…」
ヤ1「あぁ？」
兄「…」
兄「誰だてめぇ」
ヤ1「お前の妹を預かっている」
ヤ1「早く来ないと妹が死んじまうぞ？」
兄「ﾁｯ」
ブツッ
ヤ1「へっ、さて来るまでどうしてようかな～？」
『、だから、く、る』
『わけ、ない、、でし、ょ』
ヤ2「まだ言ってんのかよ」
ヤ2「殺すぞ」
怖かった
本当に殺されそうだった
『殺せば？』
でも、それでも、兄の顔に泥を塗りたくなかった
だから私は、できる限り精一杯の笑顔でそう言った
ヤ2「こいつ」
ガンッガンッガンッ
『うっ、ぁ、っ』
痛い痛い痛い痛い痛い痛い
生理的な涙が出てきた
助けてお兄ちゃん
『たす、け、て』
それでも容赦なく殴ってくる
ガンッ
『ぅ、ぁ、っ』
周りには嘲笑う声恥ずかしさ？それより今は痛さが勝った