兄妹から離れて行くお話 (ページ1)

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兄妹から離れて行くお話① ページ1

私には、兄と妹がいた
兄は妹にばかり構っていて私の事はちっとも構ってくれない
例としては
私が小学4年生の時、私は追いかけっ子を友達としていた
運悪く、隣でドッチボールをしている男の子が投げたボールに当たって、当たった痛さと、驚きで足を捻ってしまった
保健室へ行くと、病院へ行った方がいい
との事だった
先生に、「お兄さん呼ぼうか」
と言われた時は心臓が止まるかと思った
なれない手つきで兄さんの電話番号を入れ、コールが始まる

「はい？」
暫くしてから兄さんの声が聞こえた
『もしもし兄さん？』
兄「あ？なんだ珍しいじゃねぇよ」
『うん…忙しいのにごめんね、』
兄「いや、全然」
兄「で？なんだよ」
『その、頼みたい事があって、』
兄「んだよ」
『足捻ってちゃって、病院に行った方が良いって言われたから、迎えに来てくれないかなって…』
そこで舌打ちと大きいため息が聞こえた
兄「あ"？ごめん今無理」
『…』
兄「今陽夏といんだわ」
兄「陽夏がショッピングしたいって言うから連れてかねーとだから無理」
兄「ダチにでも手伝ってもらえ」
『あ、うん』
『そうだよね』
『忙しいのにごめんね』
兄「おう、じゃ」
『うんばいば』
ブチッ
はぁ迎えに来てくれるかなって期待した私が馬鹿だった
『陽夏の方が大事だよね』
陽夏…私は陽夏の事が好きだ
勿論兄さんの事も
その後、私は1人で帰った
帰っている途中公園があるからそこのブランコに乗って考え事をした
兄さんは私の事が嫌いなのかな
じゃあ私は邪魔者なのかな
一緒にいない方がいいのかな
私達兄妹は、何時も食卓を一緒にしていた
ご飯を一緒に食べない日なんてないにも等しかった
でもここ最近は一緒に食べていない
私の事なんかどうでもいいのかな
それから私は、兄さんと陽夏の事を避ける様になった
陽夏は心配してくれたけど兄さんにはなんの変哲もなかった

こんな事があってからは話もしなくなった
そんなある日の学校帰りに、信号待ちの私に手が伸びてきた