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5-01 ページ26

「ゆーすけ君」



図書室で、眼鏡を掛けてる佑亮君が嫌そうな顔をして席から離れようとした

あたしはそれを腕を引いて止めた





「なんだよ!俺に構うなって」

「勉強、勉強教えてよ」




死ぬほど面倒臭いって顔をされた

それでも、その顔を見るのが好きで、あたしは何度も佑亮君に構うんだから





「断る」

「なんでよ、ケチ」

「君に割く時間はないから」




眼鏡の奥からの視線はいつもの倍鋭くて少しひるんだ


「隣で勉強するくらいはいいよね?」

「…迷惑」

「偶然、隣になったのは?」

「…好きにすれば」





佑亮君の隣に座って、まだ期限が長いから手をつけていなかった課題を取り出した


佑亮君をチラリと見るとなかなか進まない様子



「あ、それ違ってるよ漢字」

「…あ、」

「その上も…」

「うるさいな、自分の課題やりなよ」

「あはは、佑亮君て真面目そうなのに勉強できないんだ」

「あー、うるさい…そんな話しかけるなら…」

「ごめんごめん!あたしちゃんとやるから」



やる気のない課題に目を向けて、書いてるふりをした
佑亮君のペンの音が聞こえてきて静かに目を瞑った

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作者名:ろく。 | 作成日時:2017年8月17日 18時

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