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「ねぇ、誰?女の子?」
「しつこいな…俺に構うなって」
「自意識過剰じゃないの?質問してるだけじゃん」
福田佑亮に背を向けてレーンに近寄った
ボールを持って、盛り上がってる2人に声をかけた
「やっぱりボーリングやろうかなぁ」
「あ、教えてあげるよ」
「はーい」
佑亮の友達のタテシマ君って言ったっけ?
タテシマ君があたしの手に何となく触れる
そういうとき、ちょっと目を合わせて笑ってあげる
可愛いって言うのはあたしの価値だ
私に与えられた価値を惜しみなく使う
「ねぇ、佑亮君って彼女とかいるのかなぁ?」
「佑亮?え?」
「佑亮君、彼女」
「佑亮狙い?まじかぁ、アイツかぁ…勝ち目ないじゃん」
「そーゆんじゃなくて、いいから言ってよ」
グダグダと煮え切らない言葉ばかりでイライラする
あたしを好きになるのは構わないけどこういうのは嫌い
「佑亮なぁ…彼女、いないと思うけど」
「ふーん、じゃ好きな子」
「さァ…それよりこの後、夜暇?」
「…暇かも」
小さく笑うとタテシマ君はニヤリと嫌な笑いを浮かべた
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作者名:ろく。 | 作成日時:2017年8月17日 18時