ヒミツ2 --F.K--

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夏休みも終わりに近づいた頃、



雅也からの一本の電話が

あたしたちの運命を変えようとしていた





『ななみ……亜紀にバレたかも』


「えっ？バレたって……」


『俺たちのこと。……浮気してるんでしょ？って言われた』


「うそ……」





どうして？


戸惑いを隠しきれないあたしに、雅也がいった一言





『だから、しばらく会えない』



「……え」



『亜紀を失うわけにはいかない。……だけど、ななみも大事なんだよ……しばらく距離おいて、亜紀の疑いがなくなったら、また会いに行くから』





わかってた



所詮、一番にはなれないって



いつかはバレてしまうこと、覚悟はしていた




だけどそのとき、もしかしたら雅也は




あたしを選んでくれるんじゃないかって



どこかで期待してた



そう、祈ってた




なのに……



「わかった」


そういったあたしに、安堵の溜め息をついた雅也



なんだかすごく腹が立って。



「雅也は、ずるいね」



驚いたようにあたしの名前を呼んだ彼を無視して


あたしは電話を切った。



悲しいとか、虚しいとかじゃなくて





ただただ悔しかった。




「……やっすい女…………」




もう終わりかな、そんなことを思った



しばらくってどれくらい？


そんなにすぐに、亜紀ちゃんの不安はなくなるの？

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