【ダンまち外伝】の二次創作。６ ダンジョンに団長を求めるのは間違っているだろうか ６《仮・完結》

フィン・ディムナの想い ページ5

「なにモンスターの侵入を
許してやがる！？
見張りは何やってんだ！！」
リヴィラの街の大頭『ボールス』は
街中に食人花のモンスターが
大量発生した状況に対応できず、
現場の冒険者達の指揮がとれなかった……
「ティオナ！ティオネ！彼らを守れ！！」
フィンが【ロキ・ファミリア】の団員に、
団長として、
指示を出し現場の指揮をとる。
「はい！！」
「うん！！」
アマゾネスの、ヒリュテ姉妹は
フィンの指示に従い、
ティオナは二代目大双刃【ウルガ】を
横回転させて、
食人花の頭部を斬り飛ばす。
ティオネはククリナイフの二刀流で、
二刀を素早く振るい食人花を斬り刻む。
二人は、逃げ惑う冒険者達を一旦だが救う。
「フィリア祭の時といい、
こいつらどこから現れるのよ！！」
ティオネが食人花の謎を叫ぶ。
「みんなバラバラに逃げちゃダメだって！！」
ティオナは他の冒険者達に注意をする。

「リヴェリア！敵は魔力に反応する！
できる限り大規模な魔法で
付近のモンスターを集めろ！」
リヴェリア様にフィンは指示を出す。
「わかった」
即時に役目を受け入れるリヴェリア様。
「ボールス！
五人一組で小隊を作らせるんだ！
数で当たれば、各班一匹は抑えられる！」
フィンの指示に……
「お、おう！！」
ボールスはそう応えた。

「A……君は……」
フィンの指示があたしのところで止まる。
フィンは苦虫を噛み潰すような
表情をしている……
「……正直に言うよ。
僕は今、ここで、この状況で、
君を闘わせたくない……しかし……
救えるはずだった命を、
君を闘わせないで、
命を失う判断を取ったら……
僕は本当に『団長失格』だ……
だから……君に命令することは、
【ロキ・ファミリア】
『団長』フィン・ディムナ
としての思いだ……
一人の男……
『フィン・ディムナ』の想いではない。
それは分かってくれ。A……」
フィンは俯き目を瞑り、あたしに告げる。
「うん……分かってるよ。フィン」
あたしは短くそう応えた。
「『リヴィラの街』に集まった冒険者達を、
助けるために、食人花を討伐してくれ……
A！」
「うん！わかったよ！！」
即答するあたし。
「もし……
君がこの闘いで、
戻って来れなくなったとしても
……僕は……君が戻って来るのを待っている……
いつまでも……待っている……
だから、戻って来てくれ。
……A……」
フィンのコバルトの瞳とあたしの瞳が交わる。

「うん……

『レゾナンス』……

《フィン・ディムナ》！！」

妥協とロングスピア→←未来視と食人花

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す