三大天界兵 ページ47
「それで……魔族の神の元に
天界人の優れた者を一人捧げることに
なった場合……誰が行くのですか？」
「……僕達三人は、若いながらに
『三大天界兵』と呼ばれているくらいッスから、
僕達の中から魔界へと行く者が
選ばれるかもしれないッスね……」
私はリヒト姉様の方に視線を向けると、
姉様は思いつめた顔をなされていました。
「……実は……あたし……立候補したのよね。
ゼニス様と魔族の神のその取り引きが行われた場合に……
あたしが魔界へと行くってね」
！！？
私とマルスさんは、驚き、
リヒト姉様に向き直りました。
「な……リヒト！僕達に何の相談もなく、
独断で決めたんスか！？」
「リヒト姉様……どうして！？」
「どうしてって……大切な妹のあんたに……Aに
そんな役をやらすことになる前に、
姉のあたしがやるように進んで請け負ったのよ」
「だったら……兄弟のいない一人っ子の僕が行くことも
できたじゃないッスか！？」
マルスさんは大声で怒鳴り散らしました。
「……あんたも鈍いわねぇ〜……。気づいてないのね？
あたしは妹のことも妹の想いも大切にしたいのよ。
だから、マルス。あんたにこの役はまわせない」
「……鈍いのはお前もッスよ……！！」
「えっ……？」
「マルスさん？」
彼は頬を朱に染めてそれ以上は何も言いませんでした。
私はそんな彼を見て複雑な気持ちになりました。
……リヒト姉様は私の彼への想いに気づいていて……
自分が犠牲になることを選んだのでしょうから……。
「『リリルーラ』！！」
マルスさんは瞬間移動呪文を唱えて、
私達の場から去りました。
『リリルーラ』を使ったことから向かったのは……
おそらく十中八九、ゼニス様の御前……。
「……リヒト姉様……私は……姉様がいなくなっても……
悲しくて……寂しいのですよ……？」
「……あたしの代わりにアイツにあんたを任せたかったの。
あんたの姉じゃあ……
女のあんたを幸せにはできないじゃない？」
「姉様が犠牲になってしまったら……
私は幸せになんてなれません！！」
姉様は私から視線を外して……
「誰かがやらなくてはいけないのならば……
あたしは率先してその役を担うわ。
そういうところから、あたし達は
『三大天界兵』と呼ばれるまでになれたのだから……」
「勝手過ぎます！！そんなお姉ちゃんは……
大嫌いッ……！！」
『三大天界兵』の私達はこの時にバラバラになりました……。
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あすと(プロフ) - やっさんさん» 申し訳ないことに、たいした秘密ではありませんが（笑） (2022年11月20日 6時) (
レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - あすとさん» おっ！ついに、エデンの騎士の秘密が、明らかになるのか😀❓ (2022年11月20日 6時) (レス) @page41 id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
あすと(プロフ) - やっさんさん» コメントありがとうございます。奴らの余興はまだ始まったばかりです……。引き続き宜しくお願い致します。 (2022年11月4日 19時) (レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - あすとさん» 余興って、このことだったのか😡💢。この、愚か者ども〜💢💢。 (2022年11月4日 19時) (レス) @page25 id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
あすと(プロフ) - やっさんさん» コメントありがとうございます。『こみゅ〜』の方でやっさんさんのメッセージを受け取れるように修整しましたので、文字数など不便を感じましたらそちらへどうぞお願い致します。ラスボスかどうかはノーコメントってことで(笑) (2022年10月25日 12時) (レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あすと | 作成日時：2022年10月20日 18時
