花言葉 ページ30
おれの竜の紋章から発する
蒼い光は……次第に色を変えて、
黒い閃光を放った……。
「消えろ……人間どもぉおぉお――――！！」
おれの意識はそこでプツリと途絶えた……。
＊
おれは混濁する意識を取り戻し屋外に出ると……
村の炎上は止まっていた。
民家が焼け残っているため……誰かが炎を消したようだ。
そうだ……！！ルーナは……！？
「ダ……ダイ……」
おれの耳がとらえた小さな声は……。
「ルーナ……！？」
大切な彼女の声だった。
「どこにいるんだ、ルーナ！？」
「ベ……ベッドの……上……毛布で……隠されてる……」
おれはすかさず毛布をどかした。
そこには左胸にナイフを突き刺されて
着衣を乱されたルーナがいた……。
ベッドのシーツには蒼い血がたっぷりと染まっている。
インナーも脱がされ、ルーナがトラーシに何をされたか
このおれでも理解できた。
「治り草……治り草はどこなんだ？ルーナ！？
早くキミの出血を止めないと……！！」
「わ……私はもうダメみたい……血を流し過ぎたから……
ま……魔族だから……もう１つ心臓があるんだけど……
さすがに……大量の出血をしたから……もう無理ねぇ……」
「そんなこと……言わないでくれよ……！！」
ルーナの右手を両手で包み彼女と話す。
「ダイ……私を庭に……連れていって……」
「こ……こんな身体で動いちゃダメだよ！！」
「さ……最期に……あなたに渡したい物があるの」
「くっ……わかったよ……」
おれはルーナを背負い、庭へと出ていく。
ナイフを抜いた左胸からの出血がさらにひどくなる……。
その蒼い血が……おれの背中を滴る。
「その……赤い薔薇の……ところヘ……」
ルーナを庭の魔界の赤薔薇の傍に降ろした。
その赤薔薇の根元にルーナは手をやり折った……。
「こ……これ……魔法力をあげ続ければ……枯れることは……
ないから……私だと思って……大切にして……くれないかな？」
「……ルーナ……」
「地上の……赤い薔薇の花言葉は知らないけど……
魔界の赤薔薇の……花言葉は……私があなたに……
想う感情と……同じだから……。
これが……私の気持ちです……」
おれはルーナから魔界の赤薔薇を受け取った……。
「さようなら……竜の騎士様……。
さようなら……私の＿＿した……ダイ……」
ルーナは静かに眼を瞑り、
その場へ倒れこんだ……。
おれは彼女の亡き骸を胸に抱いて……
「ルーナ……！？……ルーナ――――！！」
一人……慟哭した……。
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あすと(プロフ) - やっさんさん» 申し訳ないことに、たいした秘密ではありませんが（笑） (2022年11月20日 6時) (
レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - あすとさん» おっ！ついに、エデンの騎士の秘密が、明らかになるのか😀❓ (2022年11月20日 6時) (レス) @page41 id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
あすと(プロフ) - やっさんさん» コメントありがとうございます。奴らの余興はまだ始まったばかりです……。引き続き宜しくお願い致します。 (2022年11月4日 19時) (レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - あすとさん» 余興って、このことだったのか😡💢。この、愚か者ども〜💢💢。 (2022年11月4日 19時) (レス) @page25 id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
あすと(プロフ) - やっさんさん» コメントありがとうございます。『こみゅ〜』の方でやっさんさんのメッセージを受け取れるように修整しましたので、文字数など不便を感じましたらそちらへどうぞお願い致します。ラスボスかどうかはノーコメントってことで(笑) (2022年10月25日 12時) (レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あすと | 作成日時：2022年10月20日 18時
