地上か魔界か ページ23
〜ルーナの家〜
おれがパプニカの捜索隊に
帰るのを少し待ってくれ、と言ったあとに
ルーナの要望通りに彼女の家にやって来た。
小さな木製の円卓を囲み椅子に座り
ヨシュアの実を砕いて
綺麗な水に混ぜた甘い飲み物を喉に通しつつ
おれはルーナとの会話に興じていた。
「……考えてみたらさ、『旅の扉』ってやつがあるんだから、いつでもおれは魔界に……このルグレの村に……ルーナの家に
来れるんだよな……だから、最後の一日ではないんじゃないか？」
おれはとてもシンプルなことに気づいた。
だけど……ルーナの表情は暗かった。
あれ？おれ、なんかマズイこと言ったかな？
「考えが甘いよ、ダイ。
ダイは、大魔王バーンを倒した勇者なんだよぉ……」
「それが何か問題があるのか？」
「あるよ。地上にあるどこの国も勇者を迎えたいと思うはずだよ？国によっては……国を治める者……次期国王の座についてもらおうとする国だって……きっとあるよぉ。
そのような存在が気軽に魔界へと行き来することを望まない人は多いと思う」
「お……おれが王様……！？い……いやぁ……そんなのおれには無理だよ。デルムリン島に帰ってゆっくりと暮らすつもりだからさ。……デルムリン島なら、ルーナが居ても気にするヤツはいないよ。その代わり村の人達に簡単に会えなくなるだろうけど……。地上で一段落したら、おれ、ルーナを向かいに来るよ！！」
おれの言葉の後、ルーナは黙ってしまった……。
何を思っているんだろう……？
おれには見当がつかない。
「……パプニカの姫……その人が待っていると思うよ？
ダイのことを……。それでも私を貴方は選んでくれるの？」
「ルーナ……それは……」
言葉に詰まってしまい即座に答えられなかった……。
……確かにこの選択は難しい……。
三ヶ月前だったら迷いなくレオナに会うことを、
おれは選んだだろう。
だけど……今は違う……。
決心がつかない……。
それに地上の人達がいつまでもおれを……
人間じゃないおれを受け入れ続けてくれるかわからない……。
竜の騎士を恐がった人々は何人もいた。
例えばベンガーナで
ドラゴンと闘ったおれを見た人々とか……。
大魔王バーンのセリフが思い出される……。
賭けてもいい。余を倒して帰っても
お前は迫害され、勇者の座をおわれるだろう。
誰も純粋な人間でない者に
上に立ってほしいとは思わない。
人間とはそういう生き物だ……と。
確か……バーンはそのようなセリフをおれに言った……。
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あすと(プロフ) - やっさんさん» 申し訳ないことに、たいした秘密ではありませんが（笑） (2022年11月20日 6時) (
レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - あすとさん» おっ！ついに、エデンの騎士の秘密が、明らかになるのか😀❓ (2022年11月20日 6時) (レス) @page41 id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
あすと(プロフ) - やっさんさん» コメントありがとうございます。奴らの余興はまだ始まったばかりです……。引き続き宜しくお願い致します。 (2022年11月4日 19時) (レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - あすとさん» 余興って、このことだったのか😡💢。この、愚か者ども〜💢💢。 (2022年11月4日 19時) (レス) @page25 id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
あすと(プロフ) - やっさんさん» コメントありがとうございます。『こみゅ〜』の方でやっさんさんのメッセージを受け取れるように修整しましたので、文字数など不便を感じましたらそちらへどうぞお願い致します。ラスボスかどうかはノーコメントってことで(笑) (2022年10月25日 12時) (レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あすと | 作成日時：2022年10月20日 18時
