魔界の赤い薔薇 ページ19
魔界の朝におれは起きた。
魔界の空は暗雲に包まれている。
その雲の上に魔法力で光の球をいくつも
浮かばせて太陽の代わりをさせているらしい。
大魔王バーンが欲しがった、地上を照らす太陽に比べると、
レベルが天と地ほどの差があるけど……。
それにより魔界には昼夜が存在しないけど、
真っ暗な世界ではなくて明るさのある世界になっているとのことだった。その光の球を創り出したのは魔界を創った者だろう。
ルグレの村の東の河川に顔を洗いに行こうとして、
おれはベッドから起き上がりルーナの家のドアを開けて、
屋外に出た。
外の庭ではルーナがかがんで庭に咲いている赤い薔薇に
栄養をあげていた。
魔界の赤い薔薇は魔法力を与えることにより、
枯れるのを防げるらしい。
ルーナは毎朝、微弱な魔法力を魔界の赤薔薇に与えている。
「おはよう。ルーナ」
「ダイ……うん、おはよぉ〜」
彼女の傍に歩き寄り、隣にかがみ挨拶を交わした。
おれとルーナは二人で一つ屋根の下、
一緒に暮らしていた。眠るベッドは当然別のベッドだ。
……以前、聞いた話によるとルーナの両親は
大魔王バーンの配下になるために、幼いルーナをルグレの村の村長に預けて出ていってしまったらしい。
なんでもルーナの両親は村で１、２を争う魔法力の持ち主だったそうだ。
大魔王バーンのせいでルーナは両親と離ればなれになってしまった……だから、ルーナはバーンを嫌っていた。
「あいかわらず、ルーナは花が好きだね」
「花と言っても魔界の赤薔薇だけだけどねぇ。
魔界で他の花を見たことが私はないから」
「そっか……もしも地上へと行けたら、
色んな花を摘んで戻って来て
ルーナに見せてあげられるんだけどなぁ〜」
「地上……かぁ……もしも地上へと行く方法があるとしたら、
ダイ……私を一緒に連れて行ってくれる？」
「ルーナが行ってみたいなら喜んで一緒に行くよ。
それで……一緒にたくさんの花を見ようよ」
「……ダイ……」
ルーナが潤んだ瞳でおれの眼を見つめる。
「ルーナ……」
おれとルーナの顔が近づき、唇と唇が触れ合う寸前まで
間隔が近くなった……。
『頼もう――！！』
突然、ルグレの村の出入り口から
大声が聴こえてきたためビクッと身体を震わせて
おれ達は驚いた。それにより触れる寸前だった二人の唇は
離れた……。
「あ……あはははっ……な……なんだろうねぇ？」
ルーナが恥ずかしそうに咄嗟に言葉を発した。
「む……村の出入り口に行ってみようか？」
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あすと(プロフ) - やっさんさん» 申し訳ないことに、たいした秘密ではありませんが（笑） (2022年11月20日 6時) (
レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - あすとさん» おっ！ついに、エデンの騎士の秘密が、明らかになるのか😀❓ (2022年11月20日 6時) (レス) @page41 id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
あすと(プロフ) - やっさんさん» コメントありがとうございます。奴らの余興はまだ始まったばかりです……。引き続き宜しくお願い致します。 (2022年11月4日 19時) (レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - あすとさん» 余興って、このことだったのか😡💢。この、愚か者ども〜💢💢。 (2022年11月4日 19時) (レス) @page25 id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
あすと(プロフ) - やっさんさん» コメントありがとうございます。『こみゅ〜』の方でやっさんさんのメッセージを受け取れるように修整しましたので、文字数など不便を感じましたらそちらへどうぞお願い致します。ラスボスかどうかはノーコメントってことで(笑) (2022年10月25日 12時) (レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あすと | 作成日時：2022年10月20日 18時
