少年の素性 ページ44
「うわぁ……」
マルスは食卓に並べられた
色とりどりの料理を目にして驚嘆？している。
「正直、ドン引きする……。
王族ってこんなに豪華な物を食べるんだ。
それもこんなにたくさん……」
驚嘆じゃなかった……ドン引きだったのね。
「というか、レオナ……様も、
パプニカの姫なら、そう名のって欲しかった……。
城に来てから、それを知った時も
ドン引きしたんだけどね……」
「なんで引いたのかしら？」
「偉い人のお忍びって……
マルスがそう口にすると、
衛兵達が顔をしかめて、睨むように彼を見た。
「一人の意見として、よく覚えておくわ。
……食べながらで構わないから話しをしない？
お行儀は悪いのだけれど……」
パンを口に含んだまま「ひゃんの？」っと彼は言う。
それを見て周りの視線も厳しさを増したわね……。
「君はどこの出身なのかしら？」
私はストレートに尋ねる。
「ん――――……。ごめん。知らないんだ」
「えっ……？」
まさかの回答に僅かに動揺してしまう。
「僕が気がついたのは、ホルキア大陸の砂浜だった。
その時から自分の名前しか思い出せずに今に至るんだ。
人の居る場所を探して歩いて、村や街を転々として
あの森に辿り着いたんだけどね。
さっきの骨付き肉をくれたお年寄りが、
呪文を使えば記憶を戻せるかもしれない……。
そう教えてくれたから、その人に勧められた
パプニカ王国の城を目指していた……ってわけ」
「へぇ〜……。随分と親切なご老人ね」
「僕はいらないって言ったんだけどね。
手助けしてくれた礼だから……って言われて」
「手助け？」
「あっ……」
しまった……という表情を浮かべるマルス。
手助けって何をしたのかしら……？
「……口を滑らせちゃったな……」
「いったい何を手助けしたの？」
「うぅ……言いたくない……。
でも、食わしてもらってるしなぁ……。
…………ただ、重い物を運んでいたから、
僕が代わりに持って目的地まで運んだ……それだけ……」
「……ふ〜ん」
根は優しい子なのね……やっぱり……。
恥ずかしそうに頬を掻いてるし。
「ねぇ、君は呪文は使えるの？」
「それは嫌味なんすか？賢者からの……」
「違うわよ。たんなる興味」
「メラもホイミも使えないっすよ」
「そっか……。
ねぇ、呪文を覚えてみたくない？」
「はいっ……？」
マルスは目を丸くして私の瞳を見つめた……。
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あすと(プロフ) - やっさんさん» コメントありがとうございます。原作の設定が色濃く出ていますか？それなら喜んでいいのでしょうか？ありがとうございます。この先はありがちな王道展開がありますが……どの程度の表現にしようか迷っています（苦笑） (2022年2月9日 21時) (
レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - ・・・😑。3賢士なんだか、きな臭い(ーー;)。権力の中枢が、ドロドロの、メチャクチャ、これは、原作の、設定を色濃く出していますね(^^♪。なんだか、ヤバそうだぞ(ーー;)。 (2022年2月9日 21時) (レス) @page48 id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - あすとさん» はい！応援しています！！！ (2022年2月9日 19時) (レス) id: 8246f3ea16 (このIDを非表示/違反報告)
あすと(プロフ) - みおさん» ありがとうございます。それでは予定通り進めますね。よろしくお願いします。コメントはこれからも自由にしてください。 (2022年2月9日 17時) (レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - あすとさん» そ、そんな！！変なコメントしてしまいすみません…あすとさんの作品が私は大好きなのでこれからどんな展開でも見ますから！！安心して下さい！！それと更新頻度が早くてもう超嬉しいです！！無理しないでくださいね！！ (2022年2月9日 9時) (レス) @page47 id: 8246f3ea16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あすと | 作成日時：2021年10月10日 1時
