私の想い ページ41
「！？体から痺れと痛みが消えた」
ヒュンケル様からその言葉を聞いた途端に
私の白銀の紋章は消えていき
遠のいていた私の意識は正常に戻りました。
うつ伏せに倒れていたヒュンケル様は
体を起こして、その場に座ります。
「ヒュンケル様、お体はもう大丈夫ですか？」
「ああ……。おそらくな……。
A、助かった。ありがとう。
……それと……すまなかった……」
「えっ？
いったい何を謝っていらっしゃるのですか？」
ヒュンケル様は俯き地面を見つめ、
話を続けました。
「オレは……君が闘いに行くのを止めておきながら……。
闘ってきた君に命を助けられる結果になった。
君の実力を過小評価していた……。
ランカークスを守り、オレの命を救った。
君の判断は正しかったのかもしれん……。
……すまなかった」
「あっ……。
そういえばそのようなことがありましたね……。
闘いに夢中ですっかり忘れていました。
えぇとですね……。
私からしますと、ヒュンケル様とラーハルトさんの
判断は正しかったのです。
私だけではグレイトドラゴンの群れを
止められませんでしたので……。
ノヴァさんが助けに来てくださり、
この『鎧の魔双剣・氷焔刃』がなければ
死んでいました……。
私は自分を過大評価していました……。
軽率な行動を取ってしまい、
こちらこそ、すみませんでした……」
私は俯きながら自分の選択の反省を述べました。
「だが、村を守り、オレを助けたのは事実だ。
本当に……ありがとう」
ヒュンケル様は右手を差し出してくださりました。
私達は見つめあい……私は若干照れながら、
自身の右手で彼の右手を握りました。
……すごくゴツゴツした大きな手……。
この手で仲間を守り、敵を倒してきたんですね……。
とても温かくて、優しい手……。
私は今、憧れている方の手を握っています。
頬はほてっているし、
とても不思議な感覚がして、
幸せというものを少しだけ感じています。
……できることなら、ずっと繋いでいたいです。
……この方の傍に……いつまでも居たい……。
私のこの感情は、
いったい何と呼べばいいのでしょうか？
今の私には、はっきりと言葉にできません。
いえ
きっとこの想いは言葉では表現することができない。
そのくらい深い感情です。
出逢って同じ時を過ごして、
まだそれほど時間は経っていませんが
ヒュンケル様に向ける私の想いはそれほどのものです。
――――A編・第一章・完――――
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あすと(プロフ) - やっさんさん» コメントありがとうございます。原作の設定が色濃く出ていますか？それなら喜んでいいのでしょうか？ありがとうございます。この先はありがちな王道展開がありますが……どの程度の表現にしようか迷っています（苦笑） (2022年2月9日 21時) (
レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - ・・・😑。3賢士なんだか、きな臭い(ーー;)。権力の中枢が、ドロドロの、メチャクチャ、これは、原作の、設定を色濃く出していますね(^^♪。なんだか、ヤバそうだぞ(ーー;)。 (2022年2月9日 21時) (レス) @page48 id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - あすとさん» はい！応援しています！！！ (2022年2月9日 19時) (レス) id: 8246f3ea16 (このIDを非表示/違反報告)
あすと(プロフ) - みおさん» ありがとうございます。それでは予定通り進めますね。よろしくお願いします。コメントはこれからも自由にしてください。 (2022年2月9日 17時) (レス) id: 53a773bcd5 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - あすとさん» そ、そんな！！変なコメントしてしまいすみません…あすとさんの作品が私は大好きなのでこれからどんな展開でも見ますから！！安心して下さい！！それと更新頻度が早くてもう超嬉しいです！！無理しないでくださいね！！ (2022年2月9日 9時) (レス) @page47 id: 8246f3ea16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あすと | 作成日時：2021年10月10日 1時
