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カドモスの泉へ ページ33

〜クエストパーティ1班
Aside〜

「すぐ近くまで来てたんですね」

「ダンジョンが静かで助かったわ」

「でもちょっと静か過ぎない?
あれから全然モンスター出ないし」

レフィーヤ、ティオネ、ティオナが
順にそれぞれ口を開く。

「出ないに越したことはないじゃない」

「んー……そうなんだけど、そうじゃなくて……」

「帰り道……分かりますか、Aさん?」

「うん。安心して。しっかり頭に入ってる」

先頭を歩いていたアイズが振り向かずに、
左手を後ろの4人に対して上げて、
歩行の停止と警戒を促す。

「帰りのことは泉水を回収してから
まずは強竜(カドモス)との戦闘に集中よ」

リーダーのティオネがパーティの意識を改める。

音を抑えた並足で
カドモスの泉に続く通路の壁際まで
5人は慎重に移動する。

「カドモスって階層主をのぞけば
最強クラスのモンスター……なんですよね?」

レフィーヤが不安そうに小声で問う。

「うん。あたしも前に、
体中ぐちゃぐちゃにされちゃったことあるしねー」
ティオナが恐ろしいことを軽口で言う。

「や やり過ごすことはできないんですか!?」

「あの泉はカドモスが番人みたいに守ってる。
そんな事考えてたら死ぬわよ」
ティオネがレフィーヤを戒める。

「まずはカドモスを仕留める!!

作戦は定石通り
アイズ、ティオナ、私で
カドモスを抑える。
Aはレフィーヤの詠唱中の護衛。
レフィーヤがでかい魔法を撃ち込んだら
怯んだ所を私達3人で一気に畳みかける。
Aは魔法発動後のレフィーヤの隙を守る」

「わかった……!!」

「レフィーヤ、今度はお願いね!」

「えっ……あ……はい」
不安そうにだが、応えたレフィーヤ。

全員が武器を構え屈み、飛び出すタイミングをうかがう。

「……おかしい……
……静か過ぎる」
疑問を感じたアイズが立ち上がり
カドモスの泉へと無防備に近づいて行く。

「アイズ!?」

「ちょっと!!」


*****


「な……何これ……!?」

「何があったんでしょうか……?」

そこにはカドモスの姿は見当たらずに
泉水の音だけが鳴っていた。

ティオネが屈み、転がっていた木片らしき物を手に取る。
「……溶けたあと?」

「みんな、こっち!!」

ティオナがパーティの招集をかける。

「くっさ……」

「!!これって……」


目の前には大量の灰が広範囲に拡がっていた。


「カドモスの死骸……!?」

絶叫→←フィンの想い



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あすと(プロフ) - あづきさん» お○ち○り、は、おもちかえり。つ○ぺた、は、つるぺた。エ○は、えろ。寝○み、は、ねこみ。襲○たら、は、おそうたら、です。 (2019年7月4日 1時) (レス) id: 28df93bc99 (このIDを非表示/違反報告)
あすと(プロフ) - あづきさん» すみません。○の部分を書いたら規制がかかり、書けなかったので、○になりました。○の中身は、ほとんど下世話な言葉です。 (2019年7月4日 1時) (レス) id: 28df93bc99 (このIDを非表示/違反報告)
あづき - ○の部分でなにを言っているかわかりません。ですが物語はおもしろかったです。 (2019年7月3日 21時) (レス) id: ad71e4aae4 (このIDを非表示/違反報告)
あすと(プロフ) - 羽憐さん» ありがとうございます。嬉しいです!! (2019年1月16日 20時) (レス) id: 28df93bc99 (このIDを非表示/違反報告)
羽憐(プロフ) - ストーリーの描写が素敵です!更新楽しみにしています!! (2019年1月16日 20時) (レス) id: 37ccf3e8b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あすと | 作成日時:2018年3月20日 3時

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