マイペースな梶原くん (ページ8)

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新学期ページ8

アイロンをかけたシャツに上着をはおった。
緊張で逆に冷静になってきた。
イヤホンをつける。
界人が、玄関まで送ってくれた。
ずっと
石「入学式行けなくて、ごめん!」
と言っていたが、家を出る直前、
石「がんばってこいよ!」
と頭をなでてくれた。
ちょっと、恥ずかしかったので、
『がんばる。』
とだけ言って、家を出た。

やっぱり電車は混んでいたが、予想してたよりも少なかったし、僕のヘルプマークをみて席をゆずってくれた人もいたから、嬉しかった。

駅から歩いて、約10分。
東京理科学高等学校附属中学(名前が長すぎる)に着いた。
入学式にはリモートで参加するので、保健室に行く。
『シツレイシマース、』
若干緊張しながら、扉を開けると、若そうで小柄な先生が、ん?、とこっちを見る。
『あのー、新入生の梶原です。』
笹「あー、保健室教諭の笹塚彩斗です。」
『ササツカアヤトセンセイ?』
笹「うーん、笹塚先生でいいよ。」
『はい。』
なんか、優しそうな先生だ。
笹「ちょっと、時間あるし、これ書いてくれる?」
なんか、5、6枚の書類を渡されて書きながら先生と話す。
笹「梶原くん?はいつもなんて呼ばれてんの?」
『Aとか、わらとか、』
笹「んじゃ、Aくんって呼んでいい?」
『あっはい。』

今更だが、書類の内容が全部質問形式になってるのに気がついた。