マイペースな梶原くん (ページ32)

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旧科学部? ページ32

望「そういえば、昔は科学部はすごかったらしいですね。この学校。」
『へー、そうなんですね。』
昔の科学部、通称「旧科学部」。この学校の校風もあってか、旧科学部は全国で一二を争うほどすごかったらしい。だが、皮肉なことに、ハードルが高すぎてどんどん入部人数が減っていき、今の科学部になったのだという。
望「たしか、結城先生は旧科学部の部員だったと思いますよ。」
『ちょっと、何か資料残ってないか聞いてみます!ありがとうございます!』
望「じゃあ!」
『ありがとうございました!』

望月センパイと別れたあと、その足で職員室に向かう。
『失礼します。1年1組の梶原です。結城先生はいらっしゃいますか?』
結「おう、梶原か。」
と歩いてきた。

結城先生と職員室前の廊下で話す。
『んと、結城先生がこの学校の科学部員だったと聞いたんですが。』
結「あぁ、そうだね。今の科学部は大分衰退してるけど。昔は割と良かったんだよ。」
『昔の科学部の資料とかないですかね?』
意外そうな顔をして、答えてくれる。
結「資料か。実験ノートとかは第3理科室にあるよ。今から行く?」
『いいんですか!』
いいよ別に、と先生が小さく笑う。