マイペースな梶原くん (ページ17)

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保健室にてページ17

結城先生におろしてもらって、なんとか保健室のソファに座る。
笹塚先生が驚きながらもすぐに出てきたが、すぐに結城先生に呼ばれてついていった。
思い出したように、くるっとふりかえる。
笹「そこで寝ててもいいけど、奥のベッドもあいてるからそっちでねてて。」

笹塚先生が出ていったあと、ぱっと保健室の中を見渡した。
人は誰もいない。カーテンがあいていて全体的に明るいが、まぶしい。
たしかに、奥のベッドは遮光カーテンが取付けられており、落ち着けそうだ。
よたよたと歩いて、奥のベッドに腰掛ける。
『つかれたぁ。』
まじで、つかれた。
よいしょとベッドに寝そべり、マスクを外す。

どのくらい横になっていただろうか。
気がつくと、笹塚先生が目の前にいた。
『ふえッ!?』
慌てて、飛び退く。
笹「あー、起こしちゃったか。ごめんな～。ま、ちょうど良かった。」
と、バインダーを見せる。
僕が首を傾げたのを見ると、先生が
笹「体温とかはからないといけないんですよ、規則だからね。」
という。

ささっと、一連の動きをする。
笹「ん、平熱だね。」
『じゃ、もう寝ていい?』
笹「いや、まだちょっとね。」
『え?なに…ですか?』
笹「結城先生に聞いたんだけど、体調悪いのそのまんまにしてぎりぎりまでねばってたんだってね。」
『いや、その言い方だと語弊がある。あれが最善策だって!』
笹「クラスメイトに迷惑かけたんじゃなかったっけ?」
んぐ、とことばにつまる。と共に望月くんの顔が浮かぶ。
『でもさ、それ以上の策ないじゃん。』
笹「じゃあ、それを考えようぜ。」

んなことできんのか?と、心のなかで毒づいた。