電話 ページ2
学校も春休みに入った、3月半ばのある朝。
僕のスマホに一通のメールが届いた。
「おはよう いつでもいいから、電話ちょうだい。」
ちょうど、暇だったので電話をかけた。
『もしもし、かいと?』
石「おっ、A。おはよう!」
『それ、さっきメールできいた。』
この、ムダに声がいい人は、声優で僕のいとこの石川界人だ。
年はけっこう離れているが、いとこがもともと少ないためとても仲がいい。と、僕はおもってる。
『で?用件は?』
石「冷たい。」
『そっか。で、用件は?』
こっちは、テトリスするのにいそがしいんじゃ。
石「やっぱ冷たい。
んで、用件は、うちに住まないか、っていう提案。」
『どゆこと。』
石「Aってさ、今度、中学に上がったときに東京に来るじゃん?」
『おう。』
石「一人暮らしとか、寮にはいるっていう選択肢もあるけど、心配じゃん?」
『心配性すぎ。』
そう、僕は今度から「東京理科学高等学校」っていう理科を専攻している高校の附属の中学に通うことになっている。
僕が今、住んでいるのは関西なので、寮にはいることになっていた。
しかし、両親がそのことを心配してるのも事実。
かいとの家だったら、心配はなくなるだろうか。
石「おれは仕事で忙しくて、あんまり相手してやれないだろうけど。」
『邪魔じゃない?』
石「邪魔じゃない。」
『じゃあ、母さんと父さんに相談してみようかな。』
石「あ、おじさんとおばさんには、もう言ってあるよ。大賛成だって。」
石「あとはAがどうしたいか、決めるだけ。」
『え。』
石「Aはどうしたい?」
『そうする、そうします。』
そうして、界人との同居が決まったのであった。
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作者名:ロケットエンピツ | 作成日時:2022年9月5日 20時