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「ごろー、大丈夫だかんなぁ」
「吸入２回したけど、ダメみたい」
「ネブライザー使おうか」
「持ってくるよ」
発作に気付いた四郎が、吸入も手伝ってくれたようだが、改善されていない。
「これ使ってダメなら、じろくんに電話だな」
「あ、じゃあ先にメールだけしとくね」
「ありがと。ごろ、マスクあてるからなぁ」
三郎はいろいろ気を利かして動いてくれて、四郎は五郎の手を握りながら、背中を優しく擦ってやっている。
みんな思いは同じだ。
五郎もそれを分かっているから、頑張って薬を吸おうとしているが、なかなか良くなる気配がない。
「さぶ。おいらの携帯取って〜」
「はーい」
「ごろくん、大丈夫だからねー」
まだ三郎の送ったメッセージは既読にならないが、一応二郎の携帯に電話をかけてみる。
五郎のこともあって、勤務中でもこまめに携帯を確認している二郎なら、余程忙しくない限りは近いうちに折り返してくれるだろう。
『もしもし？どしたー？』
「あ、出た」
『え？何？どした？』
ちょうどいいタイミングだったのか、数回でコール音が途切れ聞こえてきた二郎の声に、思わず間抜けな声が出てしまう。
「ごめん、仕事中。ごろが発作で、ネブライザー使ったんだけど治まんないや」
『うそ。酷い？オキシメーター着けてくれる？俺の部屋の棚の中入ってるから』
「はい」
言われることを予測していたのか、隣にいた三郎の手には、既にパルスオキシメーターが握られていた。
受け取ったそれを五郎の指に嵌める。
『O2出た？』
「んーと…93だ」
『あー…いちくん、ごろうこっち連れて来られる？』
「了解。すぐ行って平気？」
『大丈夫。待ってるね』
二郎との電話を切ると、急いで病院に向かうための支度をする。
「あー！お酒飲んじゃったじゃーん！」
「そうだっ！しまった…」
「タクシー呼ぼう…」
後悔先に立たず…
こんなことなら、晩酌やめときゃ良かった…と仕方のないことを考えていると、四郎に支えられながらゆっくりと部屋を出てくる五郎の姿。
そこへ三郎が、さっと背中を向けてしゃがむと、そのまま五郎を背負って玄関先へと連れていく。
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にひひ - とっても面白かったです！ありがとうございました。 (2020年8月1日 7時) (
レス) id: 6032ca778f (このIDを非表示/違反報告)
はちこ(プロフ) - にひひさん» お待たせして、申し訳ありません。ご希望に添えたかどうか不安ですが…リクエストありがとうございました。 (2020年7月31日 18時) (レス) id: fdcdcf1450 (このIDを非表示/違反報告)
にひひ - リクエストです。雨の日に発作が起き家の治療でも治らず病院へ発作が収まり家に帰るとまた発作がというお話をお願い致します。発作はどっちも大きいものでお願いします (2020年7月24日 17時) (レス) id: 6032ca778f (このIDを非表示/違反報告)
はちこ(プロフ) - にひひさん» ご期待に添えるものが書けるかどうか分かりませんが、それでもよろしければリクエストお受け出来ます。 (2020年7月23日 21時) (レス) id: fdcdcf1450 (このIDを非表示/違反報告)
にひひ - リクエストいいですか？ (2020年7月23日 15時) (レス) id: 6032ca778f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はちこ | 作成日時：2020年4月23日 20時
