日常１ ページ2
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「おはよ〜…ん？」
「いちくん、おはよう」
寝不足による怠さの残る身体を引きずりながらリビングへと入ると、予想はしていなかったが、ある程度見慣れた光景が広がる。
「また出ちゃった？」
「うん。俺が下りてきた時には、もうここで丸まってた。今ネブライザーして落ち着いたから、このまま寝かしちゃおうと思って」
薄い紫のもこもこのブランケットに包まった塊をそっと撫でながら、苦笑気味の二郎の視線の先には、目尻にうっすらと水分を残しながらも、幾分か穏やかな表情でうとうとと微睡む末弟の姿。
「ここんとこちょっと多いね」
「まぁ、時期的にはしょうがないっちゃあしょうがないんだけど…次病院いつだっけ？」
「んー…と…あ、来月の終わりだ。結構時間空いちゃう、早めに行った方がいい？」
兄弟の一番末っ子五郎は幼い頃から喘息を患い、１５歳を迎えた今でも中等症と診断され、毎日の服薬と定期的な通院を余儀なくされている。
発作に怯え苦しむ姿は、何度見ても慣れるものではなく、毎回何もしてやれない自分の無力さを痛感させられるばかりだ。
「そうだね。もし、行けそうだったら先生に話通しとこうか？」
「ありがと、助かる。俺も明後日の締め切りさえ終わっちゃえば、あとは大丈夫だから」
「じゃあ、明後日の最後の方で訊いてみるね」
「了解」
二郎は五郎が昔からお世話になっている総合病院の救急救命医として働いている。直接五郎を担当しているわけではないが、救急にかかる時はもちろん、呼吸器疾患についてもかなり勉強しているようで、五郎にとっては頼れる我が家のお医者さんなのだ。
今後の予定がはっきりしたところで、ふと壁の時計が目に留まる。
「わっ！もうこんな時間！やべぇ、弁当間に合わねぇ…！」
「げっ！俺ももう支度しないと！」
「ちょっじろくん、さぶとしろ起こしてきて！」
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にひひ - とっても面白かったです！ありがとうございました。 (2020年8月1日 7時) (
レス) id: 6032ca778f (このIDを非表示/違反報告)
はちこ(プロフ) - にひひさん» お待たせして、申し訳ありません。ご希望に添えたかどうか不安ですが…リクエストありがとうございました。 (2020年7月31日 18時) (レス) id: fdcdcf1450 (このIDを非表示/違反報告)
にひひ - リクエストです。雨の日に発作が起き家の治療でも治らず病院へ発作が収まり家に帰るとまた発作がというお話をお願い致します。発作はどっちも大きいものでお願いします (2020年7月24日 17時) (レス) id: 6032ca778f (このIDを非表示/違反報告)
はちこ(プロフ) - にひひさん» ご期待に添えるものが書けるかどうか分かりませんが、それでもよろしければリクエストお受け出来ます。 (2020年7月23日 21時) (レス) id: fdcdcf1450 (このIDを非表示/違反報告)
にひひ - リクエストいいですか？ (2020年7月23日 15時) (レス) id: 6032ca778f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はちこ | 作成日時：2020年4月23日 20時
