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「いっつも言ってるけど、身体のことはすぐに言いなさい。そうやって隠すことばっか上手くなるんじゃないよ」
「それ、いち兄にも言われた…」
「…説教が足りないみたいだな」
「ごめんなさい…」
じろ兄が帰ってきてから、早1時間。
ひたすら事情聴取とお説教が続いている。
いつもは味方してくれることの多いさぶ兄としろも、渋い顔して助け舟を出してくれる気配がない。
「ごろくん、学校で逃げて俺にまで隠してた罪は大きいですよ」
「はい…」
「まぁまぁ、ごろも反省してるみたいだし。そのくらいにしてやって」
「いちくん…」
「とりあえず、じろくんはごろの身体診てやって。その間に夕飯支度してくるから。さぶ手伝って〜」
「ほーい」
「五郎おいで」
しろにまで怒られて、さすがにしょげ始めた俺を見兼ねたいち兄の鶴の一声で、ようやくお説教タイムが終わった。
じろ兄に呼ばれてソファに腰を下ろす。
隣には、ぴたりと身体を寄せて俺の左手を握るしろ。
「お前、本当よくこの状態で普通にしてたな…明日病院だからな」
「…………」
当然だけど、栄養状態が悪いのと脱水、貧血気味で、明日の予定は問答無用で決められてしまった。
あーあ
行きたくないな、病院…
そう思っていたのがだいぶ顔に出ていたのか、苦い顔したじろ兄に頭を小突かれる。
「行きたくないなら、もっと早くに言うこと！分かったら、ほれ夕飯食べよう」
「むりー」
「食えるだけでいいから。最悪、水分だけでも摂りなさい」
「……はーい…」
ずっと黙って隣にいてくれたしろに手を引かれて食卓につく。
結局やっぱりほとんど食べられなかったけど、少なめによそってくれたいち兄の愛情たっぷりの野菜スープは完食できて、それだけで、皆の表情がホッとしたものに変わった。
心配かけて申し訳ないなと思うけど、兄達の気持ちが温かくてくすぐったい。
その夜は相変わらずの身体のダルさはあるものの、気持ちが軽くなったからか数日振りにゆっくり眠ることが出来た。
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にひひ - とっても面白かったです！ありがとうございました。 (2020年8月1日 7時) (
レス) id: 6032ca778f (このIDを非表示/違反報告)
はちこ(プロフ) - にひひさん» お待たせして、申し訳ありません。ご希望に添えたかどうか不安ですが…リクエストありがとうございました。 (2020年7月31日 18時) (レス) id: fdcdcf1450 (このIDを非表示/違反報告)
にひひ - リクエストです。雨の日に発作が起き家の治療でも治らず病院へ発作が収まり家に帰るとまた発作がというお話をお願い致します。発作はどっちも大きいものでお願いします (2020年7月24日 17時) (レス) id: 6032ca778f (このIDを非表示/違反報告)
はちこ(プロフ) - にひひさん» ご期待に添えるものが書けるかどうか分かりませんが、それでもよろしければリクエストお受け出来ます。 (2020年7月23日 21時) (レス) id: fdcdcf1450 (このIDを非表示/違反報告)
にひひ - リクエストいいですか？ (2020年7月23日 15時) (レス) id: 6032ca778f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はちこ | 作成日時：2020年4月23日 20時
